カリスマ鍼灸師に聞く おうち時間で美しく整える【第7回】中高年の精力の衰え・性欲の減少への対処法 何歳になっても元気な男性の共通点とは?
何歳になっても元気な男性の共通点とは?
この数年で男性更年期障害(LOH症候群)の存在が知られるようになりました。
通院するまではいかなくても勃起力や性欲の減退で悩む働き盛りの男性は少なくないといいます。
普段の生活習慣を変えることで、予防や改善は出来ないのでしょうか?
芸能人やエグゼクティブ層が国内外問わず訪れる鍼灸整体院「美整堂」の池野龍弥院長にお話を伺いました。
精力・性欲の問題を東洋医学で考えると
東洋医学の観点で性欲の問題を説明していきましょう。
精力・性欲を司るのは「腎」です。
「腎」はエネルギーの生成と貯蓄を担います。
持って生まれた「精(せい)」と、食事から得られる「精」が、身体の中で合わさることで、ヒトは生命活動を維持出来るのです。
食事から精を得たとしても、両親から受け継いだ精の底が尽きれば、ヒトは死に、精力も性欲も落ちるという考え方をします。
無理な減量や断食をしなければ、今の日本において食べ物からのエネルギー不足は起こりません。
現代人に必要なのは、食事からの精の不足を補うことではなく、得た精を全身に循環させるということ。
そのためには「肝」の働きを正常にしていく必要があります。
「肝」を正常にするためには、ストレスを溜めないことです。
食事では程よく酸味のあるものを食べるといいでしょう。
お酒の飲み過ぎは、身体に湿気が溜まるのでよくありません。
運動しない方が頻繁に飲酒をすると、湿気が溜まってヘドロ状になり、精の通り道を塞いでしまいます。
勃起力を上げたかったら運動するのが最も近道
例えば、勃起力が足りないという方。現代の西洋医学、東洋医学、両方の観点から共通して明らかなのは、局部に十分な血液が巡っていないということ。
血行をよくするために手っ取り早いのは運動することです。
普段全く運動していない方がこれから始めるとすれば、まずはウォーキングやジョギングなどの軽い有酸素運動とスクワットのような下半身を鍛えられる筋トレがいいでしょう。
筋トレをすると筋肉が発達する際に、精力や性欲に大きく関わる男性ホルモンのテストステロンが放出されます。
お尻や太腿の筋肉は、上半身に比べてとても大きいので、テストステロンを増やそうとするのであれば、下半身の筋肉に働きかけるのはとても効率的です。
特に会陰周辺にある陰部神経という勃起に関わる神経の近くの筋肉が動けば、神経にもいい刺激になるので、局部の血液循環や持続性は増すでしょう。
精力・性欲が衰えない男性はお尻の筋肉が分厚い
運動習慣がなくても精力も性欲も衰えていないという方には、身体つきがしっかりしている方が多いです。
特に、お尻の筋肉が分厚いのが特徴です。
お話を伺うと、若い頃にかなり鍛えていて、マッスルメモリーが働いているという印象があります。
一方、肥満体型で運動不足な上に、食事も不摂生しがちだけれど、食欲と同じように性欲も落ちないという方は、重い身体を支えるためなのか、やはりお尻の筋肉がしっかりしています。
何歳になっても精力が衰えない方は、鍼灸師の私が触ってみても、明らかにお尻を始め、下半身の筋肉のボリュームが多いです。
精力の問題は停滞した血流に働きかけること
男性器が働くためには、海綿体に十分な血流が必要です。
肥満による動脈硬化や高血糖による血管障害があれば、血行不良によって勃起不全が起こるということがあるでしょう。
精力の低下の原因を大まかに分けて考えると「筋力の低下」「偏った栄養バランス」「血行不良」「自律神経の乱れ」の4つが挙げられます。
これらは相互に作用して身体に様々な不具合を起こすので、どれかひとつだけ改善すればいいというものでもありません。
肥満や高血糖があれば医療機関を受診してみる、運動する、食事を見直す、お風呂に浸かるなど、出来るところから始めていきましょう。
美整堂 院長
鍼灸師
池野 龍弥 Ryuya Ikeno
大口式ボディテック整体協会 理事
東京都出身。難治性疾患に対する鍼灸施術、メンタルケア、美容整体、予防医療を得意とする。帝京平成大学ヒューマンケア学部鍼灸学科卒業後、独立。医師専門に鍼灸技術を指導する研究会の主任に任命され、医師や歯科医への鍼灸指導を行う。海外での施術や指導経験も多く、ベトナム、シンガポール、中国、アメリカに顧客を持つ。東京ガールズコレクション出場モデルやタレントからの施術依頼も多く、美容面の悩みを持つ顧客からも絶大な支持を得ている。
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