≪内海聡≫医師が明かす薬のリスク 第二回「精神科には絶対に行ってはいけない」

健康・介護・生活

■第一回 医学不要論の提唱 はこちらから
■第三回 ワクチンほど危険なクスリは存在しない はこちらから

精神疾患で医療機関にかかっている患者数は、毎年増加傾向にあり、厚生労働省の発表では平成26年は392万人、平成29年では400万人を超えています。何年間も心療内科や精神科に通ったのに全く改善せず、ますます薬が増えていく──そのような患者が減らないのはどうしてなのでしょう。減薬や断薬の指導を行うTokyo DD Clinicを開院し、薬害や医療が原因で起こる病気などについて、様々なメディアで情報を発信している内海聡医師にお話を伺いました。
どうして精神の病に苦しむ患者が増え続けるのか

結論からいうと、精神科では絶対に病気を治せません。医学は理系的な学問で、物質や構造を対象としていて、精神的な問題はどうしようもありません。それなのに科学で治せるかのように装っているだけなのです。
精神科の問題としては大きく3つが挙げられます。1つは精神薬の問題。2つ目は「精神疾患」とカテゴライズされる病名が嘘だということ。3つ目は強制入院、電気ショックや脳の磁気治療など非人道的な問題です。順を追って説明していきましょう。

精神薬はヘロインや覚せい剤と同じ

ここでいう精神薬とは睡眠薬、安定剤、抗うつ薬、パーキンソン病やてんかんの薬などです。科学的にいうと精神薬はヘロインや覚せい剤と「似ている」のではなく「全く同じ」です。ヘロインを使えば麻痺するから何も感じなくなります。たくさん使えば眠れるでしょう。焦燥感や不安感を麻痺させ感じなくさせるわけです。精神薬を飲んで食欲がなくなった、だるくて起きていられない、肝障害や記憶障害が起きた……などの「副作用」を訴える患者さんは多いのですが、それは副作用というより作用そのものです。しかし、精神科の医師はそれを説明せず、吐き気がすれば吐き気止め、幻聴があれば追加の精神薬……とどんどん薬を追加していくだけ。精神薬を長年飲んで、脳に問題が生じた結果、元に戻りませんかと訪ねてこられる患者さんが多くいらっしゃいますが、残念ながら薬を止めても、一度壊れた脳は元に戻りません。精神薬は、麻酔的に手術をする時に使う、もしくは末期の方の緩和に使う……それくらいしか使い方はないくらい危険な物質だということです。

精神科では原因ではなく症状から病名をつける

私は、名前のついている精神疾患は、全て存在しないと断言しています。精神疾患の病名は、その方の状態に対してただ名前をつけているだけだからです。例えば憂うつな方にはうつ病、パニックを起こす方にはパニック障害、眠れない方には不眠症。内科では腹痛を訴える方がいれば、まずは検査をし、がんなのか食中毒なのか膵炎なのか胆嚢炎なのか調べます。さらに、何故これらになったのかを考えないといけません。ところが、精神疾患の病名は医師の主観のみで決めることが出来ます。腹痛の方に対して精神科の診断をするとしたら「お腹が痛い病」。そのような病名とセットになるのは、病名が物語る症状を消して、あたかも病気が治ったように錯覚出来る薬です。だから、この表面的な病名のつけ方をするやり方にしたのです。
しかし、病名をつけられると、自分が病気だという認識から逃れられなくなります。そこで、私のクリニックでは患者さんに病名を捨てさせ、病名ではなく症状の意味と原因を考えるところから始めます。それだけ病名のつけ方に問題があるということです。
DSMという精神障害の診断・統計マニュアルがあります。1994年のDSM第4版の際は374種類の障害が挙げられ、2013年のDSM第5版の際は500個に増えました。現在の診断マニュアルに沿って診断したら、どんな方でも20くらいの病名がつくのではないでしょうか。

本人の意思を無視して入院させることが出来る

今にも自殺しそうな方を保護するためなど、場合によっては措置入院は意味があります。問題は、社会管理のための措置入院や医療保護入院、家族の都合を守るための強制的な入院です。親、子、夫婦のどちらのケースでもありうるのですが、家族が妄想に取りつかれていると、虚偽の相談を精神病院にするだけで、精神病の診断が下され、本人の意思を無視して入院させることが出来るのが現実です。強制的に隔離病棟に入院させられ、自分は健康だと主張しても信用してもらえないのです。ここまでくると人権も何もあったものではありません。海外では医療保護入院や措置入院というのは人権侵害だという考えが広まって、なくすように働きかけている国が増えています。
電気ショック療法も増加しています。日本は世界から見ても薬漬け大国なのですが、私たちの活動が実ったのか、最盛期だった2011年頃の精神薬の販売量を現在と比べると、2割くらい減っています。それは喜ばしいことなのですが、精神病院や精神科や製薬会社はただ手をこまねいているわけではなく、いろいろ工夫をして、患者を薬漬けにするために、日々頑張っているわけです。子供には発達障害の薬を売ろうとし、高齢者は認知症の薬を日常的に飲ませる方向に持っていき、薬の次に来るのが電気ショック療法です。修正型電気痙攣療法は、麻酔をかけた上で行います。布を噛ませて、電気を頭に流すと、身体が仰け反るという治療です。10年前から比べると、電気ショック療法は1.5倍くらいに増えていて、年間9,000件くらい行われています。この治療は悪い考えだけを消すといわれていますが、実際はいい記憶だけがどんどん消えていき、つらい記憶だけが残って、余計悪くなると、経験者の皆さんが仰られています。電気ショック療法を少しマイルドにしたのが修正電気ショック療法と電磁気療法です。電磁波を流して、脳の局所の血流が増やすという仕組みですが、血流は元に戻ってしまうので、また受けたくなる──薬物中毒と変わりがない依存モデルを作っているだけで、安全性も不明です。脳に電気を流すことで考えられなくして依存させれば、薬を飲ませなくても治療費が入ります。

現在治療中で困っている方はどうすればいいか

対症療法を止め、病気の原因を正す以外に方法はありません。しかし、それがとても難しい。本来、不安や不眠などの精神症状は、自分の置かれている環境に問題があることを、身体に教えてくれている大切なサインです。症状を消そうとするのは、そのサインを隠してしまうこと。非常事態の原因に向き合わなくなってしまうことです。私のクリニックでは精神薬を一切使いません。薬を止めたい方が全国からたくさんいらっしゃるので、段階を踏んで、薬を減らしていき、精神の問題の原因に向き合い、食を含めた健康を取り戻す働きかけをする──これらを全て同時進行で行います。

いきなり薬を絶つのは危険なので、必ず専門家の指導の下で

この記事や私の本を読んで、精神薬を止めたいと思っても、いきなり止めるのはいけません。これだけは必ず守ってください。いきなり断薬すると、禁断症状が出て大変危険です。禁断症状が出ている時には、自傷行為に走ったり、希死念慮に襲われたりする方が非常に多いのです。断薬に協力してくれる医師が見つからなければ、私のところに来てください。家族の理解も絶対必要なので、家族も本人も精神科の薬のリスクということに関してしっかり勉強することが大事です。
私は、薬物依存の問題について13年ほど活動を行っている中、精神科についてのたくさんの書籍を出しています。興味がある方は、まずは『テレビが報じない精神科のこわい話~新・精神科は今日もやりたい放題~』『心の絶対法則』(いずれもユサブル発行)を一読いただければ理解が進むはずです。

シリーズは全6回の予定。
次回は「ワクチンほど危険なクスリは存在しない」についてお届けします。


内海聡(うつみさとる)
Tokyo DD Clinic 院長・内科医
NPO法人薬害研究センター理事長
日本再生プロジェクト代表取締役

1974年、兵庫県生まれ。筑波大学医学部専門群卒業。東京女子医科大学附属東洋医学研究所、東京警察病院消化器内科などに勤務。牛久愛知総合病院漢方科勤務を経て牛久東洋医学クリニックを開業。2013年から現職。全国各地で講演活動を行い、多岐に渡って情報を発信。 著書に『精神科医は今日も、やりたい放題』(三五館・ PHP文庫)、『医学不要論』(三五館・廣済堂新書)、『テレビが報じない精神科のこわい話~新・精神科は今日もやりたい放題~』『心の絶対法則』(ユサブル)、など多数。2021年6月に新書、「医師が教える新型コロナワクチンの正体~本当は怖くない新型コロナウイルスと本当に怖い新型コロナワクチン」をユサブルより刊行。
URL https://tokyo-dd-clinic.com

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