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色素沈着を治すために出来ることとは?種類や仕組みから解説!

色素沈着_サムネ
美容外科
出来てしまった黒ずみがなかなか消えない
色素沈着の治し方がわからない

上記のような悩みをお持ちの方は多いことでしょう。

色素沈着とは日々の暮らしの中でいつの間にか出来ていることが多く、見つけてしまった時はがっかりとした気持ちになるものです。

本記事では、色素沈着の仕組みや治療方法についてお話しします。

記事を読むことで、色素沈着でお悩みの多くの方がそのメカニズムを知り積極的に治すための取り組みをしていけることでしょう。

色素沈着の重要ポイント
  • 色素沈着は本来自然と薄まっていくものである
  • 色素沈着は皮膚科を受診すると治療してもらえる
  • 色素沈着は生活習慣から予防することが出来る

色素沈着とは

色素沈着_とは

色素沈着とはメラニンがターンオーバーによって排出されずそのまま肌に残ってしまっている状態を指します。

メラニンとはメラノサイトから生成される黒色の色素のことです。

美肌の敵と毛嫌いされがちなメラニンではありますが、本来は肌を紫外線による悪影響から守るため働いてくれるものなのです。

紫外線にあたると皮膚内において毒性を持つ活性酸素を発生しますが、この活性酸素がメラノサイトを刺激することでメラニンが生成されるのです。

生成されたメラニンは本来ならば次第に薄まるはずですが、何らかの理由でメラニン生成が続くとターンオーバーによる細胞の入れ替わりが追いつかなくなり沈着するのです。

色素沈着の解消に有効な成分とは

色素沈着_成分

肌に残ってしまったメラニン色素を解消するのに有効な成分があることはご存知でしょうか。

下記にて紹介する有効成分を含む化粧品などは、病院で処方してもらったり薬局で購入したりすることが出来るものです。

ハイドロキノン

ハイドロキノンとは主にイチゴや麦芽、コーヒーなどに含まれる有機化合物です。

メラノサイトの活動を抑制する効果があり強い漂白作用が働くため、美白効果やシミ改善などが期待されています。

日本では2002年に含有化粧品の販売が許可されて以来、薬局などでも購入が出来るようになりました。

しかし、色素沈着の解消に期待出来る一方、非常に強い成分であることから肌の赤みや白斑などの副作用を伴うこともあります。

敏感肌である場合、使用の際は濃度の低いものから試してみるとよいでしょう。

ビタミンC

ビタミンCの効能として抗酸化作用が挙げられます。

体内における活性酸素を除去する働きがあるビタミンCは、メラノサイトへの刺激を緩和しメラニン生成を防ぐ働きがあるのです。

色素沈着を解消するために、ビタミンサプリの摂取やビタミンC誘導体を含んだ化粧品の使用が有効であるといえるでしょう。

色素沈着の種類とは

色素沈着_種類

色素沈着は主に下記の2種類に分けられます。

記事の重要ポイント
  • 摩擦性黒皮症
  • 炎症性色素沈着

それぞれの特徴について紹介します。

摩擦性黒皮症

摩擦性黒皮症とは、繰り返される摩擦により起こる黒褐色の色素沈着です。

ナイロンタオルによる過度の摩擦が発症の原因となるケースが多いことから、ナイロンタオル色素沈着症という別名があります。

上記による黒ずみが出来やすい場所として、肩周りや背中などタオルによる刺激を受けやすい部位が挙げられます。

痛みなどの症状がないため、発症していることに気づきにくい点が特徴です。

炎症性色素沈着

炎症性色素沈着とは、ニキビや虫刺され、火傷といった皮膚の炎症により起こる茶褐色の色素沈着です。

特徴として、炎症が治り皮膚の赤みが消えたあとに茶色いシミとして残ることが挙げれます。

本来、炎症性色素沈着は時とともに薄まっていくものですが、炎症がひどく長引いた場合は何年も続くことがあります。

色素沈着の原因とは

色素沈着_原因

色素沈着の種類についてお話ししましたが、どのようなメカニズムで生じるのでしょうか。

下記にて色素沈着の原因となる事象や仕組みについてご紹介します。

皮膚の炎症

肌に炎症が起こるとメラノサイトが刺激されメラニンが生成されます。

肌の炎症反応とは、免疫が働き、肌に入った何らかの細菌や化学物質などを異物と判断し排除しようと攻撃をする際生じる反応です。

この際、多くの活性酸素が発生しメラノサイトを刺激してしまうのです。

例えば、ニキビにおいては肌に発生した大量のアクネ菌を打ち負かそうと免疫細胞が反応し活性酸素が生じるためメラノサイトが刺激されることとなります。

炎症状態が長引くとメラノサイトが刺激され続けてしまうため、メラニン色素が排出されず沈着してしまうことがあるのです。

過度の摩擦

皮膚炎症により生じた活性酸素がメラノサイトを刺激することを前述しましたが、同様のことが皮膚の摩擦によっても生じます。

摩擦による色素沈着には痛みや痒みなどの症状がないため、気づかない間に摩擦を繰り返してしまうことが多々あります。

例えば下着の擦れや洗身時の摩擦、マッサージなど、日常生活で何気なくしていることが原因でいつの間にか色素沈着が起きてしまっているのです。

生活習慣の乱れ

色素沈着の多くは肌のターンオーバーにより排出され、時間をかけて薄まっていくものです。

しかし、生活習慣の乱れなどによりターンオーバーが正常に機能しなくなると色素が沈着したままの状態になってしまいます。

例えば、慢性的な睡眠不足に陥っている場合や栄養不足の場合、成長ホルモンが分泌されず新たな肌細胞が生成されなくなってしまいます。

上記のように正しくターンオーバーが機能していない状態では、いつまで経ってもシミや黒ずみが残ったままの状態になってしまうのです。

色素沈着の治療法とは

色素沈着_治療法

色素沈着は病院で治療してもらうことが出来ます。

多くの皮膚科にて行われている治療方法を下記にて紹介します。

投薬による治療

皮膚科を受診すると、色素沈着の治療薬を処方してもらうことが出来ます。

治療薬は内服と外用の2種類があり、前者にはトラネキサム酸やビタミンC内服、後者にはハイドロキノンやトレチノインなどの処方が挙げられます。

内服薬のメリットとしては肌の調子を総合的に整えてくれる点です。

しかし、即効性は期待出来ないため、メインの治療方法として選択されづらいことが現状です。

一方、外用薬は内服薬よりも強い効果が期待出来る分、肌の状態によっては副作用が現れることがあるため、医師との十分な相談が必要となります。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、肌のターンオーバーや角質除去を促す化学薬品を皮膚に塗布することで色素沈着を薄めていく治療です。

治療を複数回行うことで徐々に黒ずみやシミが薄まっていく効果が期待出来ます。

ただし、施術後の肌は非常にデリケートな状態となっているため、医師の指示通りのケアをしないと、赤みやかぶれなどの肌トラブルが生じやすくなります。

施術と施術の間には十分なダウンタイムを取ることが重要といえるでしょう。

レーザー治療

レーザー治療では、黒色のみに反応する光線を肌に照射することで正常な細胞は傷付けずメラニン色素のみを壊します。

レーザー治療にはいくつか種類があり、Qスイッチルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ピコレーザーなどが挙げられます。

2週間から4週間のダウンタイムを取りながら複数回の施術を行うことで、色素沈着の改善を目指すことが出来ます。

色素沈着の予防法とは

色素沈着_予防法

色素沈着を日頃の生活から予防することが出来るのでしょうか。

下記にて予防策をいくつか紹介します。

ストレスをためない

ストレスは美肌の大敵です。

ストレスが溜まるとホルモンバランスの乱れや活性酸素の発生、ビタミンの消費など肌にとってよくないことばかりが生じてしまいます。

上記によりメラノサイトは刺激され、ターンオーバーも滞ってしまうことでしょう。

色素沈着しにくい肌を作るためにも、適度なストレス解消が必要となります。

時には緊張をもたらす交感神経優位な状態から、副交感神経が優位になるようなリラックス出来る時間を持つことが大切です。

規則正しい生活を送る

正常なターンオーバーはメラニンを排出し沈着を防いでくれます。

肌細胞の生成を助けるためにも、十分な睡眠を取りましょう。

成長ホルモンが分泌される午前1時から3時までの間、深い眠りに入ることで肌細胞の生成が促されます。

また、睡眠時間は最低6時間以上取り、前日の疲れを解消出来るよう心掛けましょう。

栄養バランスの取れた食生活を送る

色素沈着を予防するためには正常な肌細胞の生成と活性酸素の除去が必要となります。

上記に必要な栄養素を日頃の食事から摂れるようにメニューを工夫するとよいでしょう。

例えば、細胞生成に必要な蛋白質や脂質、抗酸化作用のあるビタミン類が含まれているかどうかを意識するだけで良質な食事内容に変えていくことは可能でしょう。

食生活における心掛けは持続することが大切です。

長いスパンで色素沈着を予防していけるよう意識しましょう。

紫外線対策を徹底する

紫外線を極力避けることは色素沈着を防ぐ上で有効な手段です。

前述の通り、紫外線にあたると体内に毒性を持つ活性酸素が発生してしまいます。

メラノサイトは活性酸素により刺激されるため、紫外線が強ければ強いほどメラニン生成が進んでしまうのです。

せっかくターンオーバーにより排出しようとしているメラニンが増してしまうと、色素沈着が起きやすくなってしまいます。

肌へのダメージを最小限にするためにも日焼け止めや帽子を活用して紫外線対策を心掛けましょう。

過度な摩擦を避ける

前述の通り、摩擦によりメラノサイトを刺激してしまうことがあります。

普段使っているタオルやメイク用のスポンジやブラシ、下着類による摩擦が色素沈着の原因となっていないかどうか見直してみることは大切なことです。

毎日使うものを肌触りのよいものに変えたり、洗顔・洗身の仕方に気を配ったりすることが色素沈着の予防につながっていくことでしょう。

色素沈着に関するよくある質問

色素沈着_よくある質問

色素沈着は病気の可能性がありますか

病気の可能性も考えられます。

皮膚がんなどの病気では色素沈着と似た身体症状が現れることがあります。

単なるシミであるのか、病気の症状であるのかを素人が見分けることは非常に困難なことです。

心配がある場合、病院に相談してみるとよいでしょう。

レーザー治療後、色素沈着がひどくなることはありますか

シミや黒ずみをレーザー治療すると、約半数の割合で炎症による色素沈着が生じることがあります。

ほとんどの場合は次第に元の状態に戻っていきますが、一部で色素沈着がさらに悪化してしまったという事例もあります。

また、シミだと思ってレーザー治療を受けたところ、それが肝斑で、レーザーの刺激によりさらに濃くなってしまうケースがあります。

個人の肌質や体質によるところが大きいため、治療を受ける際は医師とよく話し合ってから治療方法を決めるようにしましょう。

下着の擦れなどからくる黒ずみも治すことが出来ますか

日々摩擦が繰り返され生じる摩擦性黒皮症もレーザー治療で治すことが出来ます。

摩擦が多く起きるほど沈着が深くなり治療が難しくなるため、出来るだけ浅い内に施術を受けることが大切です。

早期対策がより効果的な色素沈着

色素沈着_まとめ

ここまで色素沈着の特徴や治療方法などについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。

ここで本記事の要点について改めて紹介します。

色素沈着についての要点
  • 色素沈着とはターンオーバーで排出しきれなかったメラニンである
  • 色素沈着を薄める有効成分はハイドロキノンとビタミンCである
  • 色素沈着には炎症性のものと摩擦性のものとに分かれる
  • 色素沈着の治療方法には投薬・ピーリング・レーザーがある
  • 色素沈着を予防する上で、食生活や紫外線対策などが大切である

頑固でどうすることも出来ないと諦めがちな色素沈着ではありますが、適切な処置で薄めていくことが出来るとお分かりいただけたのではないでしょうか。

ターンオーバーによって排出されるメラニンですが、量が少ないに越したことはありません。

気づかない間に紫外線などにさらされてしまい、色素沈着が深まってしまうことはあるものです。

早い段階で治癒に取り組めるよう、黒ずみやシミが出来始めた時点で気づくことが出来るとよいでしょう。

早期に対策することさえ出来れば、大抵の色素沈着は自然と薄まっていくものなのです。

この記事を通じて、シミや黒ずみに悩み落胆されている方々が色素沈着に対する理解を深め、改善へと取り組めるお手伝いが出来れば幸いです。

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