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俺はいつでも行けるぜって、常に自分を奮い立たせるようにしています

インタビュー

力強い演技で役に深みを与える俳優の山口祥行さん。高い演技力に加えて、迫力あるアクションシーンを自らこなす実力派として知られている。任侠ドラマ『日本統一』シリーズではW主演を務め、人気を不動にした。2024年11月1日公開、崔哲浩監督作品『ぴっぱらん!!』では父親を暗殺された百鬼3兄弟の長男・百鬼峻を演じる。今回は、山口さんに俳優としての心の持ちようについてお話を伺った。

今まで一番大変だったご経験は?

仕事で一番大変だったことは?
まわりが心配してくれるような大変な状況でも、俺はいつでも行けるぜって、常に自分を奮い立たせるようにしています。皆で作品を作り上げているわけですから。
でも、つらい時はありましたよ。走っているクルマから落ちる撮影だったんですが、右肘をぶつけて、骨が欠け、上腕三頭筋にまで入り込んで手術をしました。普通なら安静にしていないといけないところ、手術の翌日には小沢仁志さんと殴り合いのシーン。で、小沢さんも小沢さんで前日にクルマに飛び移るシーンで脚を骨折している(笑)。小沢さんはキャスター付きの椅子に脚を固定して移動し、僕は右手を使えないから、左手でアクション。無茶を承知でやっているわけで、心配してくれる言葉に同調すると、気持ちが萎えてしまうんですよ。だから、「重症」だとか「無謀」だなんていわれても「知ってる」って返しますね(笑)。
ある時、自分で肩の脱臼を治していたら、出鱈目に嵌めてしまったようで、現場で一緒だった本宮泰風が、「山口、それは病院だぞ」って。鏡を見たら、鎖骨が斜めに曲がっていました。その瞬間から痛みをどんどん強く感じるようになって……。心配してくれた言葉に気持ちが流されると、余計しんどくなるっていうのは実証されましたね。それからすぐに病院に連れ行ってもらいましたけど(笑)。

重要な役柄だと撮影に不可欠ですからね。

だから、怪我で現場を止めたことは一度もないです。余程の怪我でなければパーツが壊れただけ。片腕が駄目なら、もう片方の腕を使えばいい。カメラワークを変えるなど、現場で何とか工夫すれば、怪我をカバー出来ますから。でも、頭を打った時だけは、ちゃんと病院に行かないといけない。これまで2回気絶したことがあるんですが、病院に検査に行きましたよ。まあ……撮影を終えた次の日なんですけどね(笑)。

最新作『ぴっぱらん!!』の魅力は?

どんな不幸があっても主人公の3兄弟は決してめげない。そんな、困難に立ち向かう不屈の精神を表現出来たと思うので、アクションの躍動感を含め、そこを楽しんでいただけたらと思います。
復讐劇ですからキャラクターは怒りや恨みを原動力に動いています。でも、僕自身は単なる復讐劇って救いがないと思っているんですよ。この作品を反面教師にして、皆さんには人生の中の楽しいことを糧に、ずっと元気でいて欲しいですね。

入院中の読者にメッセージを。

自分ならきっと病気をしてもうんと明るく振る舞っている気がします。生命に関わるような病気でも、俺は大丈夫だから、この仕事をやり遂げるって、現場に立っているような気がします。3匹飼っている愛犬の面倒も見なきゃいけないし。明るくしていたほうが、きっと治りが早いんじゃないでしょうか。


ぴっぱらん!!
公式サイト https://bibalam.com/
2024年11月1日(金)より
テアトル新宿、アップリンク吉祥寺ほかにて順次全国公開

©ワールドムービーアソシエーション
山口祥行 崔哲浩 福士誠治
金守珍 津田寛治 渡辺哲 三浦浩一
監督・脚本・プロデューサー:崔哲浩
配給:渋谷プロダクション
あらすじ
25年前、全国で名前を轟かせていた百鬼三兄弟だったが、突如一家の大黒柱の父・百鬼剛(金守珍)が何者かに暗殺された。「百鬼組は皆仲間や。ヤクザをやっていても、人の道を外れることだけはやってない」という父の意思を継ぎ、百鬼組を継ぐ次男・百鬼要(崔哲浩)だったが、元百鬼組の政治家・福沢正志(三浦浩一)は選挙を控え、同じ堂心会の丹波組組長の丹羽毅(永倉大輔)が刑務所から出てくるタイミングで、麻薬ビジネスを発端に襲撃事件が起こる。大阪で一目置かれている三男・百鬼湊(福士誠治)のピンチを助けた長男・百鬼峻(山口祥行)は、本家と構えることになった次男・要を助けに、湊と共に要の元に現れ…

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