ダーマペンでクレーターやニキビ跡は治せるの?効果や注意点を解説!
なかなか消えないニキビ跡や、無数に出来てしまったニキビについて悩みをお持ちの方は男女問わず多いのではないでしょうか。
スキンケアにお金をかけたり食生活に気を配ったりしていても、肌質によってはニキビが繰り返し出来てしまうことがあります。
ニキビやニキビ跡に対してなす術がない状態が続くと、表情まで暗くなってしまうこともあるでしょう。
そこで、根本的な肌質から改善したい方におすすめしたい施術がダーマペンです。
マイクロニードル療法であるダーマペンは、従来のダーマローラーとは違い肌への負担を最小限に抑えつつ肌状態の正常化を目指すための施術なのです。
本記事では、ダーマペンに期待出来るニキビ・ニキビ跡への効果や注意点、ダーマペンがおすすめな方などについてお話しします。
本章を読むことで、ニキビなどの肌トラブルでお困りのあなたはダーマペンの仕組みを理解し、滑らかな肌を目指すきっかけをつかむことが出来るでしょう。
- ダーマペンはマイクロニードルを表皮から真皮に刺すことで肌細胞を活性化させ、ターンオーバーを促す施術である。
- ダーマペンで使用する針は長さを症状に応じて選ぶことが出来るので、ニキビ跡の改善をはじめ様々な効果が期待出来る。
- ダーマペンでは複数回の施術が必要となるため、時間をかけて治療したい場合におすすめである。
Contents
ダーマペンとは?
ダーマペンとは先端に極細の針がついたペンシルタイプの医療機器です。
施術では先端の針を高速振動させ肌に当てていくことで、表皮や真皮に無数の小さな穴を開けます。
一見、肌を傷つけているように感じられますが、直径0.2ミリの針によるダメージはほとんどありません。
むしろ針による刺激から表皮細胞や線維芽細胞が活性化され、コラーゲンやエラスチンなどの美容成分が放出されることで肌のターンオーバーが促進されます。
また、施術中に用いられる成長因子(肌細胞の誕生をサポートする蛋白質)を含んだ美容液は、肌に開いた微細な穴から浸透して美肌への生まれ変わりを手助けしてくれます。
もともとの肌状態が悪い場合でも、数回の治療のもとでターンオーバーとともに肌細胞が整ってくるため、トラブルが起きづらい肌を目指すことが出来るのです。
ダーマペンは痛みを感じるの?
人により感じ方は異なりますが、ダーマペンを受ける際には「チクチク」とした痛みを感じる場合があります。
「針で肌に穴をあける」ときくと不安になりますが、ごく小さな穴なので強い痛みを感じる方は多くありません。
同様に、施術後にヒリヒリとした痛みを感じる方もいるようですが、基本的には心配する必要はありません。
痛みに敏感な方は予め担当医に相談し、麻酔入りの潤滑剤などのオプションを活用できないか確認するのがおすすめです。
ニキビやニキビ跡にはどれくらいの深さが効果的?
肌のターンオーバーを促進させるダーマペンですが、ニキビやニキビ跡にはどれくらいの深度が効果的なのでしょうか。
ニキビの場合
そもそもニキビとは、過剰に分泌された皮脂が角質層に溜まることが原因で生じます。
角質層に皮脂が溜まると、それを栄養とするアクネ菌が大量に発生し、取り込んだ皮脂を過酸化脂質に変えてしまうのです。
ニキビとはアクネ菌が作り出した過酸化脂質により生じた炎症のことを指すため、ニキビ改善のためには角質層の正常なターンオーバーが必要となるのです。
一般的にダーマペンによるニキビ治療では針の深さを0.25ミリとすることが多いようです。
上記は表皮の表面にある角質層に働きかけることが出来るため、ニキビ部位のターンオーバーを促し早期改善を目指すことが出来るのです。
ただし、炎症が悪化し真皮にまで到達してしまっているニキビの場合には深度の調整が必要となることを考慮しておきましょう。
ニキビ跡の場合
ニキビは悪化するとクレーターのような跡が残ってしまうことがあります。
上記は悪化したニキビが基底層にまで達することで生じるのです。
基底層に炎症が起き周辺の肌組織がダメージを受けてしまうと、真皮にて白血球による免疫反応が働きます。
白血球は大量の活性酸素を放出し、炎症を食い止めるべく肌組織そのものを破壊してしまうのです。
クレーターのようなニキビ跡は自らの免疫反応により生じたものであり、治すためには真皮からの治療が必要となります。
ダーマペンによる施術では、一般的にニキビ跡に対して2ミリの針を使用します。
上記は基底層と真皮の境目辺りにまで達することが出来るものです。
施術により線維芽細胞を刺激することでターンオーバーが促されると、ニキビ跡の改善にも働きかけることが出来るのです。
ダーマペンで期待出来る効果と期間
ダーマペンでは、肌細胞を刺激することでターンオーバーを促進させるため、ニキビやニキビ跡に限らず下記における改善を目指すことも出来ます。
- 色素沈着
- 小じわ
- 毛穴の開き
- たるみ
色素沈着
メラノサイトから生じたメラニンを体外に排出するためには、正常なターンオーバーが必要となります。
ダーマペンでは成長因子を補いながらターンオーバーを促すことが出来るため、色素沈着に有効とされています。
小じわ
加齢などによる小さなしわは、肌細胞におけるコラーゲンの不足や劣化により生じます。
ダーマペンでは、上記を補いつつターンオーバーを促すことで乱れた結合組織を整えることが出来ます。
毛穴の開き
毛穴の開きは、毛根に付随する皮脂腺から分泌される皮脂が毛穴に詰まることで生じます。
ダーマペンではターンオーバー促進とともに皮脂分泌の正常化に働きかけるので、毛穴の開き改善を目指すことが出来ます。
たるみ
しわと同様、皮膚のコラーゲンが劣化すると肌細胞における結合組織の柔軟性がなくなり、弾力のないたるんだ肌となってしまいます。
ダーマペンにより線維芽細胞の活性化と美容成分の塗布を行うことで、若々しさを目指せます。
施術期間について
上記を治療するにあたり、複数回の施術が必要となります。
施術間隔は3週間から4週間程度開けることが必要となるので、治療期間は数ヶ月単位で考えておくとよいでしょう。
ダーマペンにかかる費用はどれくらい?
ダーマペンにかかる費用は施術部位によって異なります。
例えば、フェイシャルの場合費用の相場は1万5千円から2万円程度、鼻や頬など部分別施術の場合では1万円程度とされています。
また、背中などの広範囲に渡る施術においては3万円程度とされています。
施術を受ける回数によっても費用に開きが出るため、事前に担当医へ施術スケジュールの確認をしておきましょう。
ダーマペンの治療回数はどれくらい?
ダーマペンは1度の施術で効果が如実に表れるわけではありません。
前述の通り、ダーマペンは肌のターンオーバーに則り徐々に肌細胞組織を整えていくものです。
1度の施術でコラーゲンやエラスチンを放出させたり、成長因子を含んだ美容液を肌に浸透させたりすることは可能ですが、根本的な肌の改善には至りません。
肌の状態にもよりますが、平均的なダーマペンの治療回数は5回程度とされています。
施術間隔を十分に開けることを考えると、根気よく治療と向き合う姿勢が大切といえるでしょう。
ダーマペンの治療の流れ
ここでダーマペンによる施術の具体的な流れについて紹介します。
- カウンセリング
- 皮膚の清浄
- 麻酔の塗布
- 施術
- クーリング
- 施術完了
STEP1:カウンセリング
まず、施術部位に関する医師とのカウンセリングを行います。
疑問点や不安なことなどをしっかりと医師に伝えておきましょう。
重度のニキビなど炎症がある状態であれば、事前に別の治療が必要となる場合もあります。
STEP2:皮膚の清浄
施術を受ける前にメイクや日焼け止めなどを落とし、皮膚を清潔な状態にしておきます。
STEP3:麻酔の塗布
ダーマペンではクリームタイプの麻酔が使用されます。
施術を受ける箇所に麻酔を塗布し、麻酔が効いてくる20分後まで待機します。
STEP4:施術
麻酔が効いたところで麻酔クリームを拭き取り、消毒をします。
潤滑剤である美容ジェルを塗布したら、いよいよ施術が始まります。
ダーマペンでは針が高速で動くため、ペン先を肌にあててゆっくりとスライドさせていくだけの作業となります。
施術にかかる時間は、顔などの狭い範囲であれば15分程度とされています。
STEP5:クーリング
施術が無事終われば、クーリングパックを施します。
パックには成長因子などの美容成分が配合されており、施術後のデリケートな肌に浸透させることで肌状態を整えていきます。
STEP6:施術完了
パックが終わると施術完了です。
施術当日はメイクや入浴、日焼け止めの塗布などを控えておく必要があります。
ただ、洗顔やシャワー浴であれば可能とされるところもあるため、術後の過ごし方については担当医に必ず相談するようにしましょう。
ダーマペンの注意点とは?
ダーマペンを受ける上で下記の注意点を考慮しておきましょう。
- ダウンタイムについて
- 一時的なニキビ悪化の可能性について
- 肝斑を悪化させる可能性がある
ダウンタイムについて
針の深さや薬剤の種類にもよりますが、施術後から数日間に渡りダウンタイムが発生する可能性があります。
赤みや皮むけによるヒリヒリ感でスキンケアやメイクがしづらい状態が続くこともあります。
一般的に1週間程度でダウンタイムは治るとされていますが、十分に考慮しておく必要があります。
一時的なニキビ悪化の可能性について
炎症箇所に針を刺すことで一時的にニキビが悪化する可能性がありますが、施術回数を重ねるごとに炎症は改善されていきます。
ニキビの状態がひどい場合には、ダーマペンを受ける前にケミカルピーリングや抗生物質服用など別のアプローチが必要となる場合もあります。
医師に相談しながら無理のないペースで実施しましょう。
肝斑を悪化させる可能性がある
肝斑とはホルモンバランスが乱れることにより起こる女性特有の茶色いシミを指します。
特徴として、主に頬や口元あたりに左右対称で生じること、外的な刺激に対して非常に敏感であることが挙げられます。
ダーマペンでは微細な針とはいえど、皮膚に刺激を与え炎症を誘発する治療です。
肝斑部位に施術を行うと、かえって色素沈着をさせてしまう恐れがあるのです。
施術が受けられない場合について
下記に該当する方は施術を受けられない場合があります。
- アレルギーや皮膚疾患がある
- 悪化したニキビや感染性の炎症がある
- 妊娠中である
- ケロイド体質である
ダーマペンで使用される針はステンレス製であるため、金属アレルギーをお持ちの方は施術を受けることが出来ません。
また、皮膚疾患がある方においても、施術で症状を悪化させてしまう可能性があるため同様です。
施術を検討しているけれど肌状態に不安がある方は、医師への相談をおすすめします。
ダーマペンがおすすめな方とは?
着実な効果が期待出来るダーマペン。
下記に該当する方は特におすすめです。
- リモートワークなど外出を調整出来る方
- 何を試しても肌質改善出来なかった方
- 時間をかけて治療を続けられる方
リモートワークなど外出を調整出来る方
ダーマペンは、前述の通り施術後のダウンタイムを考慮しなければなりません。
赤みや皮むけが目立つ場合、外出予定を調整する必要が出てくる可能性があります。
ダウンタイム時の余計なストレスや肌への負担を避けるためにも、スケジュール調整などの対応がしやすいほうがよいでしょう。
コロナ禍でマスクの着用頻度が高い間にダーマペンを受けてしまおう、という方も増えているようです。
何を試しても肌質改善出来なかった方
基礎化粧品にお金をかけても全く効果がなかった方にもダーマペンはおすすめです。
根本的な肌質改善を目指すことが出来るダーマペンでは、肌のコラーゲンやエラスチンを強化させたりターンオーバーを促進させたりします。
肌トラブルの根本的な原因を着実に解消してくれるものなのです。
時間をかけて治療を続けられる方
ダーマペンでは複数の施術回数と十分な施術間隔を重要視しなければなりません。
効果の即効性を必要とされる方にとって、ダーマペンによる施術はもどかしく感じることがあるかもしれません。
根気よく通院出来る方、じっくりと自分の肌状態と向き合える方が施術に適しているといえるでしょう。
ダーマペンのニキビ改善|まとめ
ダーマペンで期待出来る効果や費用、施術の流れなどについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
肌質の改善は個人努力だけでは難しく、コンプレックスを抱えてしまうことは多々あることと思います。
ダーマペンによる施術では顔だけでなく体にも行うことが出来るため、男女問わず肌トラブルでお悩みの方々にとって強い味方となってくれることでしょう。
ここで、改めて記事の要点について下記にまとめます。
- ダーマペンでは針の長さを角質層に止めるとニキビに、真皮層に達するとニキビ跡に効果を発する
- ダーマペンはニキビ以外にも様々なトラブル改善効果があり、根本的な肌質を変えていくことが出来る
- ダーマペンでは少なからず炎症を伴う治療となるため、施術後のダウンタイムや一時的炎症の悪化を考慮しておく必要がある。
- ダーマペンの施術期間は数ヶ月単位となるため、あらかじめ費用を算出しておくことが必要である
この記事を通じて、肌質のことでお悩みの方々が問題を解消していくお手伝いが出来ると幸いです。