症状と患者さんとしっかり向き合い、医師は最善を尽くしてくれているんだと信頼されることが大切

症状と患者さんとしっかり向き合い、医師は最善を尽くしてくれているんだと信頼されることが大切

日本人の多くが抱えている首の痛みや痺れ、腰痛……このような症状に悩む多くの患者を救っているのが、国際医療福祉大学教授の西山誠医師。西山医師は企業に就職した後、医学部に入り直し、「単純に計算すると6浪」の末に医師になったという経歴の持ち主である。医師を目指したきっかけなど、お話をうかがった。

症状と患者さんとしっかり向き合い、医師は最善を尽くしてくれているんだと信頼されることが大切

――医師になられたきっかけは?

 幼い頃、まだ50代の叔父が亡くなり、それで身近な人のために何か出来ないかと思うようになりました。具合が悪くなってからは、一度しか会っていないんですが、その変わりようがあまりにショックでした。叔父は胃がんで亡くなったので、それなら消化器が専門のはずなんですが、なぜか違う
道に……(笑)。実はそんなきっかけも一度は忘れてしまって、本気で医師を目指したのは、大学を出て社会人になってからなんです。

――随分と遠回りをされましたね。

 大学は家業の関係で工学部に進んで、企業に就職しましたが、この道は何か違うなと感じていました。ある日、父との会話の中で「医者にでもなったら」といわれ、そんな何気ない会話がきっかけで医学部を受験したところ何と合格。それまではラグビーばかりやって、勉強なんてろくにしたことがありませんでしたが、この時ばかりは人生やりなおすつもりで勉強しました。とはいえ、自分でも受かるとは思っていませんでした。単純に計算すると6浪ですよ。でも、医学部に入ってみたら、僕より年上の人がいて、結構、気が楽になりました(笑)。

――整形外科を選ばれた理由は?

 変ないい方になりますが、「男は外科医」という思いがありました。能動的というか、積極的な治療をしたかったんです。神経にも興味があったから脳か背骨になるんですが、脳神経外科は視力が衰えたら出来ない。僕は始めたのが遅いぶん、働ける時間は短くなるでしょうから背骨にしたんです。まあ、扱う領域が広いから開業しやすいだろうという打算もありました(笑)。

――結局、開業はされずに大学で教授になられましたが……。

 昔は研修医という制度がなかったので、いきなり医局に入れられました。僕は年を食っているから、見た目で患者さんに安心してもらえたところはありました。まあ、大学だって組織ですから、上に行くための処世術みたいなことは必要です。その点、遠回りした経験は役に立ったかもしれません。

――大学に残って正解でしたか?

 地域に根差した開業医と大学勤務医では、臨床的な役割は自ずと違ってきます。それぞれにやりがいはあるでしょうから、どちらが正解か不正解かという選択にはならないと思います。いずれにせよ、医師として患者さんがよくなってくれることが何よりの喜びです。その思いで日々、診療をしてい
ます。外科医は特に自分のメスで患者さんを治すわけですから、本当に嬉しいんです。

――医師として一番大切にされていることは?

 僕らの治療は、基本的には神経への圧迫を解消することですが、長い間、神経が虐められると、脳に痛みを感じる回路が出来てしまうんです。完璧な手術をしたつもりでも、風が吹くくらいの些細なことで、痛みや痺れを感じることがあります。痛みや痺れは視覚や数値に出来ませんから、患者さんが痛いとか、痺れているといえばどうしようもない。だから、何が大切かといえば、医師と患者さんの信頼関係なんです。症状と患者さんとしっかり向き合い、医師は最善を尽くしてくれているんだと信頼してもらえることが大切だと思っています。

国際医療福祉大学
三田病院脊椎脊髄センター/
医学部整形外科学教授
西山誠

Dr.Makoto Nishiyama
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