曇りはより注意が必要?2021年の紫外線予想と対策について解説!
ここ数年の傾向として、冬は年々暖かく、夏は年々暑さを増しています。
特に夏の暑さは、熱中症が社会問題となり、深刻になっています。
そして夏にもうひとつ、対策が必要になることといえば、紫外線ですよね。
昨年の猛暑をかんがみると、このようなことが気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、2021年の紫外線は昨年より強くなる可能性が高く、紫外線対策が必要になるのは5月からです。
そして、晴れの日より曇りの日の方が紫外線が強い場合があるというのも事実です。
今回の記事では、2021年の紫外線がどのようになるか、どのような対策が必要か、なぜ曇りの日も紫外線対策が必要になるのか、解説していきます。
紫外線はしっかり対策しないと、老化やがんの原因となる場合があります。
必ず万全の対策をしましょう。
曇りの日の紫外線を要約
- 2021年の紫外線量は昨年以上になる可能性があるため、万全の紫外線対策が必要
- 5月から9月は特に注意が必要、晴れの日より曇りの日の方が紫外線が強くなる場合も
- 紫外線は老化やがんの原因になるので、日焼け止め+αでしっかり対策すると効果的
紫外線のトレンドと地域差を知っておこう
2021年の紫外線は昨年以上になる可能性がある
気象庁の調査によると、1990年代の観測開始時点から、年々着実に紫外線量は増えています。
参考:気象庁 紫外線の経年変化
特に、つくば観測地点の地表に達する紫外線量は、10年で4.5%増えております。
この傾向が続くとすれば、2021年の紫外線量は昨年を上回る可能性が充分にあると言えるでしょう。
2019年を振り返ると、世界中で記録的な猛暑に見まわれたことを思い出すのではないでしょうか。
6、7、9月の3か月で、それぞれ観測史上最高または最高と並ぶ暑さが観測されました。
その影響で、海上の氷が溶けてホッキョクグマがロシアの街中に出没したり、皇帝ペンギンのコロニーが絶滅しかけたほどです。
日本においても、平成最後の夏は「災害級の暑さ」とも呼ばれ、熱中症で犠牲になってしまう方もいるほどでした。
そんな暑さの中、紫外線の量もとてつもないものでしたよね。
2021年の紫外線も、2019年同様、もしくはそれ以上にあなたを襲う可能性が高いのです。
それでは、紫外線はいつ頃から対策しておくのが良いのでしょうか。
紫外線が多い時期は5月から9月
紫外線は意外と早い時期から増加します。
5月からどんどん紫外線量は増えていき、8月にピークを迎えます。
8月のピークを過ぎると、徐々に紫外線量は減少していくものの、9月までは強い紫外線が地表に到達します。
参考:気象庁 日最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ
ゴールデンウィークを目安に、紫外線対策を始めるのが良いでしょう。
特に西日本は注意が必要
紫外線は地域によって強さが異なります。
一般的には赤道に近いほど紫外線は強くなると言われており、日本では特に西日本は紫外線が強い傾向があります。
また、低地よりも高地の方が紫外線量が多い傾向があるため、西日本の高地にお住まいの方は特に注意が必要です。
日ごとの地域別紫外線量はこちらでご確認いただけます。
参考:気象庁 日最大UVインデックス(解析値)の 毎日の全国分布図
曇りの日に紫外線は強くなる?紫外線の基礎知識
冒頭でも触れましたが、曇りの日にも紫外線対策は必須となります。
しかし、曇りの日は、日差しが雲によってさえぎられている状態です。
にも関わらず、なぜ紫外線の対策が必要になるのでしょうか。
また、2021年は、昨年以上に紫外線対策が必要であるとお話ししましたが、そもそもなぜ紫外線を避けなくてはいけないのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
紫外線は、老化や皮膚がんを引き起こす原因となる大変危険なものです。
ここで、紫外線についての基礎知識をおさらいしておきましょう。
紫外線には3種類ある
紫外線とは、太陽の光に含まれる光線の一部です。
太陽の光は、目に見える光(可視光線)と、目に見えない光に分類されます。
そして、目に見えない光は、さらに赤外線と紫外線に分類されるのです。
紫外線は、太陽の光のうち、もっとも波長が短い光とされており、その紫外線にはUVA、UVB、UVCの3種類があります。
UVAは最も地表に届きやすい紫外線で、地表に届く紫外線の約9割はこのUVAと言われています。
UVAは物質を透過しやすく、雲の影響を受けにくい特性があります。
太陽から発せられる紫外線は本来、大気層(オゾンなど)によるバリアで守られていますが、UVAは物質を透過しやすいため、地表にも届きやすいのです。
その分、肌に急激な障害を与える作用も弱いとされてますが、着実に蓄積ダメージを与え、肌のハリや弾力を奪っていくのがこのUVAです。
UVBは大部分が大気圏で吸収されるものの、一部は地表に到達してしまう紫外線です。
UVAと比べて肌に強い障害を与える作用を持ち、肌表面の表皮細胞やDNAを直接傷つけます。
その結果、肌の炎症やシミの原因となるのがこのUVBです。
UVCは、大気圏で吸収され、地表には到達しない紫外線と言われています。
曇りの日だけではない?紫外線はこんなところでも注意が必要
曇りの日に紫外線対策が必要とされる理由は、紫外線(特にUVA)は、物質を透過する性質があるためです。
薄い雲であれば、UVAはあまり吸収されることはなく、80%が地表に届いてしまうと言われています。
さらに、雲のすき間から太陽が出ている場合は、その80%の透過紫外線に加えて、雲からの散乱光による紫外線が地表に届きます。
その結果、晴れの日より曇りの日の方が、強い紫外線が観測されることがあるのです。
また、夏は海やプールなどのレジャーを楽しむ方も多いかと思いますが、紫外線は水を95%透過すると言われており、ほぼさえぎられることなく肌に届いてしまいます。
レジャーといえば、冬はスキーやスノーボードを楽しむ方もいらっしゃるかと思いますが、スキー場は一般的に高地にあるため、冬でも紫外線対策が必要になります。
さらに、新雪は紫外線を多く反射すると言われており、冬でも特に注意が必要なのがスキー場なのです。
このように紫外線は意外なところにも届いてあなたの肌に害をもたらします。
紫外線について正しい知識を身に着つけ、必要に応じて万全の紫外線対策をしましょう。
紫外線による害はどのようなものがある?
紫外線の主な害は老化です。
紫外線を長年浴びると、肌のシワや弾力が低下していきます。
紫外線による老化は光老化と言われていますが、光老化によるシワは加齢によるシワと比べ、硬くて深く刻まれるようなシワができると言われております。
歳をとると肌の抵抗力が減少するため、この老化がさらに早く進行するので、昔スポーツなどでよく外にいたから大丈夫という方も注意が必要です。
また、UVBはシミやそばかすの原因にもなるので、夏の炎天下は特に注意が必要です。
さらに、紫外線は皮膚がんの原因になるとも言われているのです。
このように人体に様々な害をもたらす紫外線ですが、どのように防いだら良いのでしょうか。
どのように防ぐ?紫外線の対策をしよう
紫外線対策といえば、真っ先にあげられるのが日焼け止めです。
紫外線の対策が必要になる5月以降は、常に日焼け止めを持ち歩き、紫外線対策をしましょう。
日焼け止めの効果を最大限引き出すためは、塗りムラができないよう、重ね塗りをするのがおすすめです。
おでこや鼻筋、頬など、顔の高い所は、特に日焼けしやすい場所ですので、丁寧に日焼け止めを塗りましょう。
また、塗り忘れしがちな耳の後ろや胸元、首の後ろも忘れずに。
外を出歩く際は、2〜3時間で必ず塗り直すようにしましょう。
例えば屋内での仕事が多い方の場合は、出勤時と退勤時の両方、外に出る前に日焼け止めを塗るのがおすすめです。
日焼け止めだけでは不十分?その他の対策
日焼け止めは、紫外線対策に非常に効果的なアイテムですが、その他の日焼け対策やアフターケアと併用することでより効果を高めることができます。
特に紫外線の強い8月は、日焼け止めの他、つばの広い帽子や日傘、サングラスなども利用して万全の対策をしましょう。
もし強い紫外線を長時間浴びてしまった場合は、しっかりとアフターケアをして肌へのダメージを和らげることが重要です。
日焼け後の肌は、軽いやけどのような症状です。
冷水シャワーを浴びたり、保湿することによって、炎症をおさえることが可能です。
曇りの日の紫外線予防・対策まとめ
いかがでしょうか。
今回は、紫外線予測と紫外線のトレンド、紫外線の基礎知識についてお話ししました。
曇りの日の紫外線|まとめ
- 2021年の紫外線量は昨年以上になる可能性があるため、万全の紫外線対策が必要
- 5月から9月は特に注意が必要、晴れの日より曇りの日の方が紫外線が強くなる場合も
- 紫外線は老化やがんの原因になるので、日焼け止め+αでしっかり対策すると効果的
紫外線対策は面倒に感じてしまうかも知れませんが、歳をとってから後悔しないためにも、しっかり対策しておくのが理想です。
今まで紫外線の対策をしてこなかった方も、これを機に、しっかりと紫外線対策をはじめていただけると幸いです。