妊娠線はなぜできる?原因と対策を徹底解説!
妊娠するとお腹が大きくなり、ひび割れのような線「妊娠線」ができます。
妊娠線ができることは母親になる証のようなものですが、できるだけ妊娠線を防ぎたいと思っている人は多いでしょう。
そこで今回は、妊娠線ができる原因と予防対策をご紹介します。
妊娠線ができる原因がわかれば、効果的な対策ができ、出産後に妊娠線で悩んで通販グッズや治療などにお金をかける必要もありません。
- 妊娠線は原因を知って対策をすれば予防できる
- 皮下脂肪の増加・コラーゲンの減少が原因
- 食事管理と軽い運動で体重増加を防ぐことが予防につながる
- 妊娠線は一度できるとセルフケアでは消せません
- 保湿ケアと体重管理は、皮膚が伸びやすくなる32週目までに始めることがおすすめ
Contents
妊娠線は予防できる!
妊娠線は原因を知って対策をすれば予防できます。
妊娠線とは、妊娠中にお腹を中心に現れる線のことです。
「ストレッチマーク」や「肉割れ」とも呼ばれますが、正式名称は「線状皮膚萎縮症(せんじょうひふいしゅくしょう)といいます。
妊娠線はお腹だけではなく、お尻や太もも、バストにできるケースも。
線は皮膚がひび割れたように縦に走り、でき始めは赤紫色、時間が経つと白い線に変化し、触ると凸凹しています。
妊娠線は一度できるとセルフケアでは消せません。
妊娠線はなぜできるのか原因を知り、しっかり対策をして予防をすることが大切なのです。
妊娠線はなぜできる?原因は2つ
- 皮下脂肪の増加
- コラーゲンの減少
妊娠線ができる原因は2つあります。
1. 皮下脂肪の増加
妊娠線は皮下脂肪が急激に増えると現れます。
皮下脂肪が急激に増えると、皮下脂肪の上にある真皮が断裂することで妊娠線が発生するのです。
上から順に表皮→真皮→皮下組織(皮下脂肪も含む)となっています。
表皮は薄く伸びやすくなっていますが、真皮は伸びにくいため、皮下脂肪の急激な成長に耐えられないのです。
断裂といっても痛みが生じるわけではありません。
真皮が断裂すると、真皮にある毛細血管で内出血が起こります。
でき始めの妊娠線が赤紫色になるのは、真皮で毛細血管が内出血を起こしているからです。
妊娠中は全身に皮下脂肪がつきやすくなります。
お腹に妊娠線ができやすいのは、お腹は胎児を守るために皮下脂肪がほかの部分に比べてつきやすいからです。
2. コラーゲンの減少
コラーゲンが減少することで皮膚の弾力が失われると、妊娠線ができやすくなります。
コラーゲンの減少は加齢が主な原因ですが、妊娠中に分泌されるホルモンも原因の一つです。
妊娠中は、「グルココルチコイド」というホルモンが分泌されます。
グルココルチコイドの分泌が増えると、真皮でコラーゲンが生成されにくくなるのです。
コラーゲンが減少して皮膚の弾力が失われると、真皮がますます伸びにくくなり、さらに急激な皮下脂肪の増加で断裂しやすくなります。
妊娠線ができやすいのはこんな人
妊娠するとホルモンの影響と体重の増加で妊娠線ができやすくなりますが、中でも特に妊娠線ができやすい人がいます。
妊娠線ができやすい特徴を持つ人は、特に力を入れて妊娠線対策をしましょう。
乾燥肌やアトピー肌
皮膚が固いと伸びが悪くなるため、妊娠線ができやすくなります。
皮膚のうるおいが少ない乾燥肌や、皮膚が固くなりやすいアトピー肌の人は要注意です。
妊娠前から太っている、または痩せ型
妊娠線は、妊娠前の体型が太っていても、痩せていてもできやすいという特徴があります。
まず皮下脂肪が多いタイプの場合、妊娠でちょっと皮下脂肪が増えるだけで皮膚に断裂が起こりやすくなるのです。
痩せ型の場合は皮下脂肪が少ないぶん、妊娠による皮下脂肪の増加に耐えられるほど皮膚の表面積がありません。
急激な皮下脂肪の増加に耐えきれず、皮膚が伸びて妊娠線が発生します。
小柄
痩せ型の人と同じように、小柄な人も皮膚の表面積が少ないため、妊娠で皮膚が急激に引っ張られて妊娠線ができやすくなります。
胎児が大きくなるとお腹が前に出やすいことも原因です。
痩せ型の人は骨盤のサイズが小さいため、通常よりお腹が前に大きく出ます。
お腹が前に大きく出やすいと、皮膚が伸びるスピードも早くなるため、真皮が耐えきれずに断裂が発生するのです。
高齢出産
コラーゲンは年齢を重ねるほど減少し、皮膚の弾力性が失われるため、妊娠する年齢が高くなるほど妊娠線ができやすくなります。
妊娠線を予防する方法
妊娠線は一度できると消えにくいため、できる前に予防することが大事です。
妊娠線はしっかり予防をすれば最小限に抑えられます。
食事管理と軽い運動で体重増加を防ぐ
妊娠線ができる主な原因、急激な体重増加を防ぐために食事管理と軽い運動を続けましょう。
まず食事管理ですが、妊娠中の食事管理で大事なことはバランスのいい食事だけではありません。
最も大事なことは食欲対策とカロリー制限をしすぎないことです。
妊娠中、特につわりがおさまる妊娠中期から食欲と食事量が増えやすくなります。
食事管理をしても食欲が増えると、食べられないストレスが溜まり、ストレスが原因でますます食欲が増えてしまうのです。
具体的な食欲対策を取り入れ、妊娠中の食欲暴走による体重増加を防ぐことが妊娠線予防につながります。
また、カロリー制限をしすぎて体重を減らしたり、全く増やさないのもNGです。
食事の内容はかかりつけ医に相談し、カロリーオーバーで急激に体重が増えないように食事管理しましょう。
運動は無理せず続けられるマタニティヨガや散歩がおすすめです。
特にヨガはストレス対策にも効果的なので、ストレスによるドカ食いで体重が急増する予防もできます。
妊娠中に効果的な食欲対策
<食事の回数を1日4〜5回に分ける>
食事を1日3回ではなく、4〜5回に分けると空腹感によるドカ食いを防げます。
おかずをまとめて作り置きしておき、小さめのタッパーなどに4〜5回分に小分けにすると便利です。
<ストレスを溜めないようにする>
ストレスを溜めると自律神経が乱れ、食欲が増えやすくなります。
妊娠中でもできる趣味があれば趣味の時間を意識的に増やしたり、ストレスが溜まってきたら軽めの運動をしましょう。
お風呂上がりに保湿をする
皮膚が乾燥しないようにお風呂上がりに保湿をしましょう。
使うものはボディクリームかオイル。
おすすめはボディオイルです。
オイルは皮膚に浸透しやすく、皮膚を柔らかくする効果があるので、妊娠線予防にぴったり。
余裕があれば妊娠線ができやすいお腹を中心にマッサージもしてみましょう。
マッサージをするときは、らせんを描くようにオイルやクリームをなじませます。
妊娠線対策はいつから始めるべき?
妊娠対策は、安定期に入る妊娠16週ごろから始めても問題はありません。
特に妊娠して32週目から皮膚が引っ張られるようになるので、できるだけ早めに対策を始めましょう。
お風呂上がりに限らず、朝起きてから保湿して朝晩1日2回ケアするとより予防しやすくなります。
妊娠線は治療で消える?
妊娠線は通販のクリームやマッサージなど、セルフケアで消すことは難しいですが、クリニックや病院で治療することで目立たなくさせることは可能です。
- レーザー治療
- ダーマペン
- ピーリングマッサージ
- プラズマ治療
- 炭酸メソセラピー
など、様々な方法があります。
方法には違いはありますが、皮膚の再生を促す、またはコラーゲンの生成を促すことで妊娠線を治療するものがほとんどです。
治療費の相場は3万円〜10万円程度。
治療する部位の多さによって料金は高くなります。
妊娠線のまとめ
- 妊娠線は原因を知って対策をすれば予防できる
- 皮下脂肪の増加・コラーゲンの減少が原因
- 食事管理と軽い運動で体重増加を防ぐことが予防につながる
- 妊娠線は一度できるとセルフケアでは消せません
- 保湿ケアと体重管理は、皮膚が伸びやすくなる32週目までに始めることがおすすめ
妊娠線は一度できると消えにくくなるため、しっかり対策をすることが大切です。
妊娠線の原因は皮下脂肪の増加とコラーゲンの減少の2つ。
妊娠線を防ぐためには、皮下脂肪が急増しないように体重管理をすることと、保湿ケアをして皮膚の柔らかさを保つことが効果的です。
医師の指導によるヘルシーな食事管理と、食欲の暴走を防ぐためにストレスケアをして体重を管理しましょう。
マタニティヨガや散歩など、軽い運動もおすすめです。
保湿ケアと体重管理は、皮膚が伸びやすくなる32週目までに始めることをおすすめします。
もし妊娠線ができてしまっても、落ち込んではいけません。
アメリカでは妊娠線は母親になった証として、肯定的に受け入れられています。
妊娠線ができても落ち込まず、人生の変化の一つとして受け入れることも大切です。