イヌリンが天然のインスリンと呼よばれる理由。糖尿病への効果は?
最近、血糖値が高いと言われたり、食べ過ぎなどで体が重たく感じていませんか?
血糖値が高い状態が続くと、糖尿病を発症するリスクが高まります。
さらに、高血糖が長い間持続されると、血管が障害され、網膜症や腎症、動脈硬化など危険な症状も現れやすくなります。
高血糖を防ぐためには、普段の食生活を改善が大切ですが、好きなものを食べられないというのはストレスですよね。
そんな方に摂っていただきたいのは、キクイモの主成分「イヌリン」です。
今回は、血糖値の上昇を抑えるとして注目されているイヌリンの働きや効果についてご紹介いたします。
- イヌリンは糖尿病予防に効果がある?
- 水に溶けやすい食物繊維ので体内に吸収されにくく、直接腸に届きやすい
- イヌリンはキクイモの主成分
- イヌリンは天然のインスリン
イヌリンは糖尿病予防に効果がある?
キクイモが糖尿病対策の食品として注目されているのをご存知でしょうか?
イモという名前がついていますが、実はキクイモはキク科の植物なのです。
通常、ジャガイモやサツマイモなどのイモ類には、でんぷんが多く含まれているため、血糖値を上げ易いのが特徴です。
しかし、キクイモにはでんぷんが殆ど含まれておらず、代わりにイヌリンが豊富に含まれています。
このイヌリンを摂取すると、体内での糖の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を抑えることが可能です。
なぜなら、イヌリンは胃腸を通過する時に、水分を吸収してジェル状になり、その後腸内の糖分や塩分、脂肪分を体外に排出してくれる働きがあるためです。
このように、イヌリンは食後の血糖値の上昇を抑制する効果が医学的に証明されているので、糖尿病の方や、血糖値が気になる方の食生活に取り入れられている、今話題の成分なのです。
イヌリンが「天然のインスリン」と呼ばれる理由
インスリンとは、膵臓からつくられる、血糖を下げる働きのあるホルモンです。
私たちが食事をすると、通常はこのインスリンが素早く分泌され、血中のブドウ糖を肝臓や筋肉に取り込むことで、血糖値の上昇を防ぎます。
ところが、肥満や運動不足、ストレスなどの状態が続くとインスリンの働きは低下してしまい、ひいては糖尿病の発症につながります。
イヌリンが代謝されると、インスリンの分泌を促すホルモンが作用し、インスリンの量や働きを適正にするため、血糖値の上昇を抑制することができるのです。
このことから、イヌリンは「天然のインスリン」とも呼ばれるようになりました。
イヌリンの様々な健康効果
近年、イヌリンは認知症の予防のための食生活にも期待が寄せられています。
記憶力や注意力に関係する機能は脳の中でインスリンを必要としますが、過食や運動不足により血糖値が高くなると、脳に届くインスリンの量が減ってしまいます。
しかし、イヌリンを摂取することで、インスリンの働きを改善することが期待できるので、もの忘れが多いと感じた人にもお勧めです。
さらに、水に溶けやすい食物繊維であるイヌリンには体内に吸収されにくく直接腸に届きやすい性質があります。
そしてイヌリンはキクイモに含まれる「イヌラーゼ」という酵素によって、「フラクトオリゴ糖」という成分に分解されます。
このフラクトオリゴ糖が腸内でビフィスス菌の餌となり、腸内環境を整えてくれるのです。
イヌリンのまとめ
- イヌリンは糖尿病の方の食生活をサポートする
- イヌリンには腸内環境を健やかに維持することに役立つ
- 水に溶けやすい食物繊維ので体内に吸収されにくく、直接腸に届きやすい
- イヌリンはキクイモの主成分
- イヌリンは天然のインスリン
日本では、糖尿病患者数が増え続けていることが問題視されています。
食生活の改善や生活習慣を見直すとともに、イヌリンが豊富なキクイモを普段の食事に取り入れてはいかがでしょうか?