お葬式やお墓にまつわる言葉は、似た意味の用語が使われていてわかづらいこともしばしばです。

一般的に、お葬式の後、火葬をして遺骨を埋葬しますが、その「埋葬」という言葉も「葬」という漢字が含まれていて、葬儀との違いがよくわかりません。

この記事では、葬祭の中でも「埋葬」に絞って、埋葬の種類をまとめてお伝えします。

埋葬とは

もともと「葬る」とは、死体や遺骨をお墓などに納める行為を指します。

古くから、人が亡くなると、土に穴を掘って土葬したり、火葬をして遺骨にしてからお墓の下に納めたりしてきました。

埋葬とは、遺体を土の中に埋めて葬ること

なお、日本では「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法または埋葬法)」で埋葬のしかたを細かく定めています。

この法律で「埋葬」とは、死体(妊娠四箇月以上の死胎を含む。以下同じ。)を土中に葬ることをいう。(第二条)

つまり、火葬か土葬かの違いはなく、あくまで死体または遺骨を土の下に葬るのが埋葬なのです。

埋葬と納骨の違いは?

日本では、火葬をして遺骨をお墓に納める埋葬方法が一般的で、納骨といいます。そのため、埋葬と納骨が 同じような意味で使われていることがほとんどです。

実際には、火葬した遺骨を先祖代々のお墓や納骨堂などに納めることが納骨です。

一方で、海外で土葬が主流の国なら「埋葬=土葬」となります。つまり、納骨そのものがない場合が大半です。

このように、厳密には埋葬と納骨は違うものですが、日本では同じと捉えてよいでしょう。

さまざまな埋葬の種類

それでは、日本でよく行われている埋葬方法を一つずつご紹介します。

①お墓

墓石を建てて、その下の納骨スペースに遺骨を納めるスタイルです。
現在、日本では広く行われている埋葬方法の一つ。墓地や霊園のお墓に納骨します。

【ポイント】墓地と霊園の違い

墓地:寺院が管理していて、寺の境内や所有地にある
霊園:宗教法人や自治体などが管理運営している

墓地と霊園は、誰が管理運営しているかによって使い分けられています。

●一般墓
家族単位のお墓で、個人が墓地や墓石を購入して建墓します。

費用は50万円から。墓石の種類や墓地の広さなどによっては1,000万円以上になることもあります。

●永代供養墓
跡継ぎがいなくても、永代供養料を納めれば墓地や霊園の運営者が管理します。

費用は30万円から。墓石や永代供養料によっては200万円以上かかる場合もあります。

●合祀墓
さまざまな人の遺骨をまとめて納骨する共同のお墓です。代が途絶えても運営する寺院や宗教法人が定期的に合同供養をしています。

費用の目安は5万円からで、安いのがメリット。

②納骨堂

寺院や宗教法人、公益法人などが管理運営しています。

●寺院の納骨堂
棚に骨壺を一つずつ並べて置く

●ロッカー型
ビルの建物内に納骨用のロッカーを設置する

●貸金庫型
骨壺や位牌がコンピュータ管理されて、お参りに来ると祭壇まで自動で運ばれる

納骨堂は交通の便のよい施設が多いといった特徴があります。地方や郊外にある墓地や霊園まではお墓参りが難しい人の利用が増えています。

費用は30万円前後から。施設の規模やサービスによっては200万円以上の場合も。

③自然葬

最近注目されている埋葬方法で、遺骨を自然に還すという考えから生まれたものです。

遺骨を海や山などにまいたり、遺骨を埋めたところに樹木を植えて墓石の代わりにしたり、さまざまな方法があります。

●海洋散骨
自然葬の散骨でよく利用される方法です。遺骨を2mm以下まで粉砕して遺灰にしてから、海に出て沖合でまきます。海が好きな本人の希望に沿った埋葬方法です。ただし、お墓はないため遺族はお参りする場所がありません。また、散骨方法や場所は法律によって細かい定めがあります。

費用は業者に委託して散骨する方法が最も安く、5万円前後から。何家族かの遺族が舟に乗り合って、散骨する場合は10万円から。遺族だけがチャーター船で沖合に出て散骨する場合は、25万円からが相場です。

●樹木葬
墓地や霊園の決められた場所に遺骨を埋めて、時間をかけて自然に還す方法です。霊園の運営方針によって、遺骨を粉砕して遺灰にしてから戻す場合、土に溶ける素材で出来た骨壺に入れて埋める場合などがあります。

樹木の植え方もさまざまで、一般墓のように遺骨単位で墓石の代わりに植樹するところ、大きな樹木を1本植えて、その周りにさまざまな人の遺骨も一緒に合わせて埋葬するところなど、霊園によります。

ちなみに、たとえ自宅の敷地内であっても遺骨を指定された場所以外に埋葬することは法律で禁止されています。墓埋法に沿った細かなルールがありますので、専門業者に相談するのがおすすめです。

費用は30万円から100万円程度が相場です。

④手元供養

火葬した遺骨を自宅の仏壇前や祭壇に安置する方法です。お墓や霊園など埋葬費用がかからないので、経済的な負担の少ないのがメリット。ただし、お墓への納骨や自然葬をした後、遺骨の一部を手元供養のために残しておくのが一般的です。

骨壺のまま置いたり、納骨できるアクセサリーで身につける、インテリア家具の内部に納めておく、など自由な発想で亡くなった家族の遺骨をそばに置くことができます。

埋葬の中でも『分骨』といったスタイルの一つといえるでしょう。

費用の目安は2万円くらいから。

まとめ

・「埋葬」=遺体や遺骨を土の中に葬ること
・埋葬方法は時代とともに変化しつつある
・日本では「埋葬=納骨」となっている
・主流は一般墓
・便利な納骨堂の利用が増えている
・散骨や樹木葬など自然葬に注目が集まっている

従来の一般墓から、時代やニーズに合わせて納骨堂や自然葬などに注目が集まる埋葬方法。

埋葬のしかたによって、故人や遺族の思いを伝えることができるのもポイントです。

家族でどのような埋葬方法が良いか、日頃から話し合っておきましょう。

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