世界でも有数の長寿国であり、少子高齢化が深刻な日本。日本人の平均寿命は、今後も伸び続けていく見込みです。ますます長くなっていく老後を、健やかに過ごすための準備が必要です。

欧米のエグゼクティブの間で流行している瞑想は、科学的にも脳と身体の両方での老化防止効果が確認されています。瞑想を正しく行えば、成人の脳でも成長することが出来るというのです。

瞑想の効果と瞑想をより簡単に行う方法をお伝えします。

脳の老化現象は、脳の老廃物が原因

脳を使い続けていると、神経細胞(ニューロン)とその繋ぎ目(シナプス)に様々な老廃物が溜まります。その代表がニューロンの表面にある蛋白質から生まれるアミロイドβです。

これは50歳以前から脳に溜まり始めるといわれています。睡眠にはこうした老廃物を脳から洗い流す働きがあるので、質のよい睡眠を十分に取ることは大切です。

老人の脳を顕微鏡で観察すると、老人斑と呼ばれる茶色いシミが観察されますが、このシミの正体がアミロイドβだといわれています。

生活のリズムの乱れや過労、ストレスなど何らかの要因でこのアミロイドβの蓄積量が許容範囲を超えてくると、脳の老化が進んでしまい、機能が低下していきます。

脳の老廃物の蓄積は神経細胞の死を招き、やがて脳の萎縮を引き起こします。50歳と90歳の脳の重量を比較すると、平均11%(150g)もの差があるそうです。

アミロイドβの蓄積は、健康な高齢者の25~30%に、軽度認知障害の方の約60%に、アルツハイマー病患者の90%に認められます。脳の老廃物の蓄積が引き起こす脳の機能不全こそが、脳の老化現象そのものなのです。

脳は成人しても成長を続ける

記憶を司る海馬には幹細胞があり、新たな細胞が生み出されています。老廃物の蓄積が進むと、細胞が生み出されるスピードより、細胞が死んでいくスピードが勝り、脳が委縮してしまいます。

しかし、きちんと脳をケアすることで、成人の脳でもその機能を成長させることが可能です。

脳を老いから守り、幾つになっても成長させる簡単な方法が瞑想です。 マサチューセッツ大学医学大学院のジョン・カバット・ジン教授は、瞑想を8週間にわたって実践し、脳を観察するという実験を行い、大脳皮質の厚さが増したという報告をしています。

また、ほかの脳の部位の細胞の密度増加が見られるなど、特に記憶に関する脳部位が強化される可能性が高いことがわかっています。

瞑想がなぜ脳の疲れを取り成長させるのか

脳は何もしていない時でさえも活動をしています。この何もしていない時でも活動する回路のことをデフォルトモードネットワーク(DMN)といい、脳全体のエネルギー消費量の6~8割はこのDMNが占めています。DMNは主に「雑念」を司る脳回路で、この回路の働きが過敏になっていると、脳は余計なエネルギーを消費し続け、どんどん疲労していってしまいます。

勉強や作業の後でもDMNの活動は高まります。若い世代の脳ではタスクを終えると、活動レベルはすぐに平常時ラインまで戻りますが、高齢者の脳ではDMNの活動レベルが平常時に戻るまで、時間がかかり、アルツハイマー病の方になるとさらに顕著にDMNが興奮したままだそうです。そして、恐ろしいことにDMNの過剰活動が顕著な脳ほど、アミロイドβが集中して蓄積することが判明しています。

そこで、過剰に働くDMNの活動を鎮め、脳全体を穏やかにするのが「瞑想」です。脳の状態を観察出来る装置を装着して瞑想をすると、DMNの主要部位である内側前頭前野や後帯状皮質の活動が、一気に鎮まるのが計測されます。

瞑想が若さの秘訣「テロメア」を長くする

染色体の末端にテロメアという構造があります。細胞分裂する度、テロメアは短くなっていき、テロメアがある長さ以下になった時に、細胞は分裂出来なくなります。テロメアの長さこそが細胞の若さを示す「時計」と考えられています。

このテロメアの長さを安定的に維持する酵素がテロメラーゼです。瞑想を3箇月行った後、テロメラーゼの活性を観測したところ、17%も上昇したという研究結果もあります。

つまり、瞑想には脳の老化だけではなく全身の細胞の老化も抑えてくれる可能性があるということです。

脳と身体を若返らせる瞑想法

では、具体的な瞑想の呼吸法紹介しましょう。

1 楽な姿勢を取る

まずは楽な姿勢で座ります。仰向けに横になっても構いません。1時間そのままの姿勢でいても楽だと思える服装、姿勢になってください。

2 力を抜く

全身の力を抜きます。なかなか力が抜けない、力が抜けているかわからない方は、一度全身の筋肉に思い切り力を込めてみて、その力を息を吐きながら、一気に抜いてみるとよいでしょう。

3 目を閉じる

目を閉じると眠くなってしまう方は、瞼を少しだけ開いた状態でも大丈夫です。

4 呼吸を意識する

呼吸は鼻から吸い込み、口から吐き出します。意識は鼻や口ではなく、肺やお腹に向けるようにします。

5 呼吸と一体になる

ゆっくりと鼻から息を吸い、肺やお腹が膨らんでいくよう意識します。「膨らむ」と念じてもいいでしょう。口から息を吐き、肺やお腹がへこむことに、意識を向けて集中します。

この時は「へこむ」と念じてもいいです。雑念が浮かんできた時は、「戻ります」と心の中で唱え、呼吸への集中に戻ります。 瞑想の呼吸法は1日15分ほど行い、慣れてきたら時間を長くしていきます。

作業しながら瞑想出来る健康増進機器「シンプル瞑想」

忙しくて瞑想の時間が取れない方や、なかなか習慣づけが出来ない方には、イヤフォンで10分間音を聞くだけで、60分間瞑想した時と同じ脳波状態に導くという健康増進機器があります。

使い方は簡単で、女性の手のひらに収まる大きさの機器に、イヤフォンを接続して、10分間聞くだけ。

左右のイヤフォンからは異なる周波数の音が聞こえ、この音が脳に働きかけることで、アルファ波、シータ波が優位になり、瞑想状態と同じ脳波に導くという機械です。

この健康増進機器「シンプル瞑想」は、京都の健康機器メーカーによって開発され、発売以来、ビジネスマンや受験生、アーティストなど、能力の向上を求める方、集中力が不可欠な方の間で話題になっています。

右脳と左脳の脳波を音で一致させる 

右脳と左脳、それぞれの脳波が、周波数と振り幅において一致する状態になると、能力が高まるという考えをヘミシンクといいます。

この理論を応用し生み出されたのが「シンプル瞑想」です。ヒトの精神が一番安定する周波数151Hzの音とそれよりも2~10Hz低い周波数の音を、左右それぞれの耳から聞かせます。

左耳から入った音の60%は、右脳へ伝わり、残り40%が左脳へ伝わります。逆に右耳から入った音は、60%は左脳へ伝わり、残り40%が右脳へ伝わります。左右の耳から入ってきた音は、同じ周期の唸りを発生させ、左脳、右脳の脳波を統合することで、ヘミシンク効果が得られるわけです。

「シンプル瞑想」は元々、大阪大学工学部工作センター長であった故政木和三博士の発明を現代に復活させた機器ですが、手のひらに収まるサイズに小型軽量化し、充電はUSBアダプターで簡単に行え、長時間バッテリーが長持ちするなどの改良が加えられています。

気分がリラックスすることや、精神集中がサポートされることが明らかになっており、健康の増進に役立つことから、『健康増進機器』として認定されました。

高校生の学習能力が179%アップ

大阪の学習塾でシンプル瞑想を用いて、英単語の学習能力の変化を試験しました。1回目の試験では「英検1級No.3」の記憶テストを実施。

2回目は「シンプル瞑想」を10分聞いてもらい、その後「英検1級No.1」の記憶テストを行いました。結果、試験に参加した十数名の生徒において、平均で179%のパフォーマンスの向上が見られました。

成功者が習慣にしている健康法

米国の成功者は、マインドフルネス瞑想法を習慣的に行っていることが多く、実践者としてはマイケル・ジョーダン、タイガーウッズ、ノバク・ジョコビッチなどが挙げられます。マイクロソフトの設立者のビル・ゲイツもマインドフルネスを実践していることで有名です。

瞑想は、QOLを高め、持てる能力をより活かし、心を穏やかにする健康法です。毎日行うことが理想的ですが、まずは出来る範囲のことから始めてみましょう。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事