
今日からダイエットするぞ!そう思っている時にコンビニやスーパーに行くと、
ついついカロリー表示ばかりに目がいってしまいませんか?
ちょっとしたお菓子やおつまみでも、気付いたらカロリーを見て買うか買わないかを選んでいることがあると思います。
ですが、ダイエットでカロリー制限だけを気にしていると、
身体にとって最適なダイエットとは言えません。
また、カロリー制限だけでダイエットすると、
身体が疲れやすくなったり、体調を崩したり、リバウンドしやすくなる原因にもなります。
健康的に痩せて、減量後の体重を維持するためには、
一体どんなことに気を付ければいいのでしょうか。
カロリー制限が身体にもたらす影響
カロリーとは、人間が生きるために必要なエネルギーを指します。
このエネルギーは、
運動の機会があまり無い場合でも、
成人女性であれば1400〜2000kcal,男性であれば2200±200kcal程度のエネルギーを必要としています。
日々の運動量が多い人や、筋肉量が多く基礎代謝が高い人はもっと多くのカロリーを必要としています。
このカロリーは、とても大切なエネルギー源であるとともに、
摂取しすぎると日常生活や運動で消費しきれなかった分が体脂肪として身体に蓄えるので、
高カロリーの食事を続けていると太ってしまうのです。
カロリー制限をして一日の必要エネルギー以下の食事にすると、
当然ながら一時的に体重が減るのですが、
これはあくまでも一時的な変化に過ぎません。
体が必要とするエネルギー以下の低カロリーな食事を続けていると、
身体は飢餓状態であると判断して、
よりエネルギーを消費しにくい身体になってしまうのです。
そうなると、エネルギーを消費しやすい筋肉量は減り、
身体はもっと脂肪を蓄えようとしてしまいます。
それだけでなく、
内臓の働きが弱ったり、集中力の低下、冷え性、不眠になったりなど、
様々な悪影響が及ぼされるのです。
もちろん、だからといって高カロリーな食事がおすすめされるわけではありません。
ですが、カロリーだけを見て食事を選び、
カロリーゼロのゼリーだけにする、野菜だけにする、低カロリーお菓子だけにする等といったダイエットでは、やせ体質になれないのです。
健康的なダイエットで痩せやすい体質になるためには、
カロリーを必要以上に摂取しすぎないようにしつつ、
五大栄養素をバランスよく摂取することが絶対不可欠なのです。
五大栄養素と三大栄養素
ダイエットのためには、食品の栄養とその働きを知ることが必要です。
五大栄養素とは、糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの5つのことです。
なかでも、エネルギーの源となるカロリーを含む栄養素は、
三大栄養素【糖質,脂質,タンパク質】と呼ばれます。
糖質、脂質、タンパク質からは、
それぞれ異なる量のエネルギー、つまりカロリーが生み出されます。
その量は、糖質だと1gあたり4kcal、脂質1gあたり9kcal、タンパク質1gあたり4kcalです。
同じ量を摂取しても、脂質は糖質やたんぱく質の倍、カロリーを摂りやすいということになります。
糖質(4kcal/g)
糖質が含まれている食品は、主にお米、パン、めん類、お菓子、果実、いも類、砂糖などが挙げられます。
糖質からつくられたエネルギーは即効性が高く、筋肉や組織、特に脳のエネルギー源としてとても重要な役割を果たします。
脂質(9kcal/g)
脂質が含まれている食品は、油脂、肉類の脂肪分、魚介類の脂肪分、調味料、などが主にあげられます。
三大栄養素の中では、最もカロリーが高い栄養素ですが、
エネルギー貯蔵物質として働いたり、一部のビタミンの吸収を促進したり、
からだの細胞そのものの組織づくりをする役割を果たします。
脂質と聞くと、ダイエットのためには摂取しないほうがいいように聞こえるかもしれませんが、
脂質も体づくりに重要な栄養素です。
もちろん、摂取量が多いと脂肪として蓄えられやすい栄養素でもあります。
タンパク質(4kcal/g)
タンパク質は、主に肉類、魚介類、大豆、卵類、乳類などに含まれています。
タンパク質は、筋肉、爪、内蔵など身体そのものを構成する成分で、
体の組織を作ったり、ホルモンバランスや免疫作用にも影響しています。
また、タンパク質はアミノ酸の元でもあり、身体に必要不可欠なものです。
このように、エネルギーを生み出す栄養素は、
それぞれが重要な役割をもって、身体に必要な組織をつくったり、
ホルモンや代謝など機能調節の役割を果たしているのです。
三大栄養素が不足すると
身体が代謝をする際に望ましいとされる糖質、脂質、タンパク質の割合があります。
糖質(炭水化物):50〜60%
脂質:20〜30%
タンパク質:13〜20%
今、とても話題の糖質制限ですが、
確かに、炭水化物を極端にカットすると体重はすぐに落ちるでしょう。
ですが、理想的な割合としては糖質は全エネルギーの50〜60%をも占めることになります。
過度な糖質制限によるダイエットは、脳のエネルギー源を奪うこととなり、
頭がぼーっとする、判断力・集中力が鈍る、身体が筋肉量を減らす、内臓機能が低下するなどの大きな悪影響を及ぼします。
また、脂肪分はダイエットにはとても嫌われる傾向にあります。
ですが、脂質を極端に減らすとビタミンの吸収を阻害し、骨密度が低下する、慢性的に肌荒れが起きる等のトラブルが起きかねません。
タンパク質も同様で、不足すると筋肉量が減り、基礎代謝が低下してしまうので結果的に痩せにくい身体になってしまいます。
また、抜け毛や割れ爪、貧血やむくみなどの症状で悩まされることもあります。
理想的なダイエットとは?
1日のエネルギー消費量の割合は、
基礎代謝ー約70%
身体活動、運動ー約20%
食事後の体熱産性ー約10%
といわれており、エネルギー消費のかなり多くを基礎代謝が占めていることがわかります。
つまり、基礎代謝を上げることが、カロリー消費、つまりダイエットへの近道になるのです。
基礎代謝を上げるためには、
筋肉量を増やし、血流をよくするため三大栄養素の理想とされる割合を守ってバランスよい食事をすること、
運動をすること、代謝を上げるために身体をあたためる食事、生活をすることが必要です。
まとめ
- カロリーは、人間に必要なエネルギーの値である。
- 低カロリーの食事を続けると、身体はどんどん痩せにくくなってしまう。
- ダイエットのために、糖質制限や脂肪分制限、肉類を食べない、一つの食品しか食べない、などの偏った食事にしてはいけない。
- 糖質、脂質、タンパク質には、理想とされる割合(バランス)がある。
- 基礎代謝を上げることがダイエットへの近道である。
成功するダイエットとは、
無理に身体からエネルギーを奪ってしまうものではなく、
身体を痩せやすい体質に変えていくことです。
遠回りのようにも思ますが、
食べるものを選ぶ時にはカロリーだけでなく、
糖質,脂質,タンパク質を意識して選んでみてください。