
女性の憧れでもある豊胸。
胸が小さいことをコンプレックスに感じている女性は、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
一言に豊胸といっても手術や注射など様々な方法があります。
これから豊胸を考えている方のために、基本的な豊胸の方法と、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説していきます。
豊胸とは
豊胸とは、胸を大きくして、見た目を美しくするための施術です。
美容目的で行うものであり、乳がんにおける乳房切除後の乳房再建術とは異なります。
豊胸の種類には大きく分けて3種類あります。
①人工乳腺法(手術で バッグ を挿入)
②脂肪注入法
③ヒアルロン酸注入法
この3種類です。
それぞれの施術にメリット・デメリットがあります。
あなた自身がどのような豊胸術を望んでいるか、どのような胸になりたいか。
それによって、どの方法を選ぶべきかが決まるでしょう。
また、クリニックによって独自の技術で上記以外の豊胸を行なっているところもあります。
さらに、自費のため金額もクリニックによって異なります。
この記事で、それぞれのメリット・デメリットを理解したあと、あなたに合った術式・金額で豊胸が可能なクリニックを探すと良いでしょう。
豊胸手術①人工乳腺法
人工乳腺法では、 バッグを挿入します。
挿入するというと、怖いイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし、最近では バッグは安全性に優れているものがほとんどです。
昔は、シリコンジェルを挿入する手術が主流でした。
しかし、シリコンジェルは破損した際に体内に漏れてしまい、発癌性があり危険であることが分かりました。
その後、バッグ内に生理食塩水が入ったものが主流となりました。
生理食塩水とは、医療現場でも注射や点滴に使用されているものであり、人の体の水分に近い食塩水です。
そのため、バッグが破損してしまった際に体内に生理食塩水が漏れても、問題なく吸収することが可能です。
しかし、触った時に自然な胸の感触になりにくいというデメリットがありました。
また、破損した際には修復が必要です。
そこで、最近では「ソフトコヒーシブバッグ」と呼ばれるバッグが主流になってきました。
後に述べますが、ソフトコヒーシブバッグはとても安全性に優れたバッグであり、ほとんどのクリニックではこのバッグを現在は使用しています。
費用はおおよそ70〜90万円前後です。(クリニックと術式による)
手術方法
基本的には全身麻酔で手術を行います。
クリニックによっては全身麻酔と部分麻酔の両方が可能です。
手術に対する不安が強い場合は全身麻酔の方が安心でしょう。
部分麻酔では、サイズや形を手術中に自分の目で確認することが可能です。
麻酔についても手術を受けるクリニックに確認しておくと良いでしょう。
バッグの挿入位置は、乳房の形や理想の胸によって異なります。
切開する位置は、基本的には「脇の下」「乳輪の周囲」「乳房の下」です。
手術前に医師と相談し、できる限り傷が残らないように、乳房の形や手術方法によってどの切開位置が良いか決めます。
人工乳腺法のメリット
ソフトコヒーシブは、内容物がグミのように固まっているバッグです。
そのため、万が一バッグが破損しても、内容物が体内に漏れ出てしまうことはありません。
内容物はシリコンであることが多いです。
そのため安全性に優れていると言えます。
また、触った感触も非常に優れています。
見た目も触った感触も、昔のシリコンジェルや生理食塩水に比べて、とても自然な仕上がりにすることが可能です。
人工乳腺法では、一度挿入したばバッグは一般的には半永久的に乳房の形を保つことが可能と言われています。
人工乳腺のデメリット
一般的にはコヒーシブバッグは破損しにくいと言われていますが、可能性がゼロではありません。
場合によっては破損した際に修復が必要になります。
また被膜拘縮という現象が起こる可能性があります。人の体は異物から筋肉や脂肪などの体組織を守るため、被膜を作ります。
この被膜は異物をより小さくしっかりと閉じ込めようと時間と共に固く厚くなります。これにより乳房の形が変わったり、痛みをが現れる可能性があります。
加えて被膜拘縮でバッグが押さえ込まれ縮んでしまうと、それまで張っていた乳房の皮膚がたるみ、乳房の皮膚が波打つような見た目になることもあります。(リップリング)
いずれもテクスチャータイプのバッグの普及により以前より被膜拘縮になる可能性は減少しているものの、リスクとして覚えておきましょう。
豊胸手術②脂肪注入法
脂肪注入法では、まず最初に自分の体の余分な脂肪(腹部など)から脂肪を吸引します。
その後、胸に脂肪を注入します。
痩せたい所の脂肪を減らすことができ、さらに胸を大きくできるという、一石二鳥で魅力的な方法です。
全身麻酔で行う場合が多く、所要時間は2〜3時間。
費用は70〜90万円前後(脂肪吸引+注入の合算)
脂肪注入法のメリット
脂肪注入法のメリットは、腹部など余分な脂肪を吸引して胸が大きくなるので、全体的にスタイルが良くなります。
自身の脂肪を注入するため、見た目の形や感触も、自然な仕上がりにすることが可能です。
脂肪注入法のデメリット
脂肪注入法は、脂肪を吸引する必要があるため、痩せている人はこの方法ができない場合があります。
また、脂肪吸引と注入の両方を行うため施術に時間がかかります。
人工乳腺法と異なり、バッグではなく、脂肪を注入するものなので、脂肪の半分程度は少しずつ吸収されてしまします。
そのため、手術直後に比べると、少しずつ小さくなってしまいます。
しかし、注入した脂肪の半分は定着すればそのままの形を維持できる可能性が高いと言われています。
個人差はありますが、ある程度の大きさは持続することが可能であると考えられています。
豊胸手術③ヒアルロン酸注入法
ヒアルロン酸とは、人の体の皮膚や関節などに多く含まれる成分です。
そのため、注入しても害がなく安全であると言われており、ひざ関節症の治療などにも使われます。
※豊胸手術に使われるヒアルロン酸には架橋剤と言われる体への吸収を抑える薬剤が関節治療に使われるものより多く含まれています。
ヒアルロン酸注入法は、注射で胸にヒアルロン酸を注入します。
注射のみなどで、手術など皮膚を切開する必要がありません。
一番簡単に豊胸する方法と言えるでしょう。
1ヶ所だけでなく、数ヶ所に分けてヒアルロン酸を注入することができます。
そのため、デコルテのみなど部分的に形を整えることが可能です。
ヒアルロン酸注入方でも、柔らかく自然な形の豊胸が可能です。
局所麻酔により行います。
施術は15分〜30分程度です。
費用は、量り売りの場合が多いです。
1cc2000円〜3000円+施術料10万円前後がかかります。
注入の目安として、片側100cc前後で1カップサイズアップすることが可能です。
1cc=2000円のクリニックで、両側を1カップサイズアップしようとすると、
2000円×(100cc+100cc)=40万円
+10万円(施術料)=50万円 となります。
注入量が多いと金額は高くなりますが、その分割引などをしているクリニックもありますので、
事前に確認すると良いでしょう。
ヒアルロン酸注入術のメリット
他の施術方法に比べて15〜30分程度の短時間で可能です。
また、切開する必要がないので体に傷が残りません。
また手術や脂肪吸引では麻酔が切れた後に痛む場合がありますが、それらに比べてヒアルロン酸注入法では痛みがほとんどありません。
ヒアルロン酸注入術のデメリット
先に述べたように、ヒアルロン酸は体内にある害の無い成分であると言われています。
人と同じ成分で作られたヒアルロン酸は、時間が経過すると吸収されてしまうというデメリットがあります。
注入するヒアルロン酸の種類や、個人差があるようですが、約2〜3年で吸収されます。
また、量り売りのため、貧乳の人がかなりのサイズアップをしようとすると高額になってしまいます。
まとめ
・人工乳腺法
メリット:半永久的に乳房の形が持続する
デメリット:破損する可能性がゼロではない。場合によっては修復が必要である
・脂肪注入法
メリット:腹部や脚部など気になる部分を細くすることができる
見た目や感触が自然な仕上がりになる
デメリット:脂肪吸引も含むため施術時間が長い
痩せている人は施術できない可能性がある
・ヒアルロン酸注入法
メリット:短時間で施術可能である
注射のみなので傷が残らない
デメリット:時間が経つと吸収され、元のサイズに戻ってしまう。
以上が、豊胸の施術の基礎になります。
クリニックによって、独自の技術を用いた手術などもあるため、上記の内容を参考にしつつ、メリット・デメリットを比較して、あなたに合った豊胸術を選びましょう。
理想の胸はすぐに手に入れられるでしょう。