日本では年間約130万人以上の方が亡くなられており、1日当たり約3500人以上の方が何かしらの形で命を落としています。(厚生労働省:人口動態統計の年間推計
亡くなられた方の中には、100年以上生きられて天寿を全うした方もいらっしゃるでしょうし、不慮の事故や災害によって、予期せずに若くして命を落とされた方もいらっしゃるでしょう。

2011年に起きた東日本大震災をはじめとして、日本は自然災害が多く起こる国であると言われています。
また、TVを見ると、毎日のように事件や事故によって不幸にも命を落とされてしまった方のニュースを目にするのではないでしょうか。

死は誰にとっても身近なもので、人はいつどのようなことで命を落とすかわかりません。
そんな中、終活という言葉が世の中に浸透してきました。

終活とは、自分の死後について考え、活動することです。
それによって、自分の死後に残される親族の方々のためになることをしたり、自分のこれからの生活を豊かにすることができます。

そういった終活に「生前整理」と「遺品整理」があります。

この記事では、「生前整理と遺品整理って何が違うの?どういったことをするの?」といった疑問にお答えするために、生前整理と遺品整理との違いややり方を解説していきます。

終活とは元気なうちにこそ考えるべきものです。
この記事をご覧いただき、少しでも「今のうちからできる終活」を始めるきっかけにしていただければ幸いです。

生前整理と遺品整理の違いとは?

生前整理とは、自分自身の死に備えて、身の回りの物を整理したり財産の整理をしておくことです。
それとは違い、遺品整理とは、亡くなられた方のご遺族が、故人の物を整理したりすることです。
どちらも「物を片付ける」という点では共通していますが、「誰が」という部分が異なります。

また、目的も異なり、生前整理はご遺族のためにする活動の意味合いが大きいのですが、遺品整理は現状復帰の意味合いが大きいです。
そのため、元気なうちから考えておきたい終活の一部としては、生前整理についてよく知っておくべきと言えるでしょう。

しかし、遺品整理についてもよく知っておくことで、より生前整理の重要性を理解することもできるため、どちらも解説していきましょう。

生前整理をするメリットとは?

ここまでお伝えしたように、生前整理とは、自分自身の死後に備えてすることですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。

ご遺族の負担が減る

ひとつは、自分自身の死後に、ご遺族の負担が大幅に減ることが挙げられます。

あなたがもし亡くなってしまった場合、あなたの貯金通帳や大事な書類がどこに保管されているか、ご遺族の方々はすぐに見つけ出すことができるでしょうか?
もしすぐに見つけ出すことができない状態であるなら、あなたの身に万が一のことが起こった場合、おなたのご家族は、あなたの大事な物を探すのにとても苦労するかもしれません。

しかし、生前整理により、あらかじめ貴重品の保管場所を伝えておくと、あなたの身に万が一のことがあったときも安心です。
ご遺族の方々が迷いなく、適切にあなたの物を活用し、処分することができます。

また、貴重な骨董品などは鑑定してもらっておき、他の価値あるものと一緒に目録を作成しておくといいかもしれません。
ご遺族の方が、その価値に気づかず、捨ててしまうことがよくあるからです。

自分の死後の希望を叶える

生前整理では、遺書を書く場合があります。
あなたがもし亡くなられた場合に、あなたが持つ財産などはご遺族の方々が相続します。

相続とは、法律で相続人(財産を受け継ぐ人)や相続割合が決まっており、遺言などに相続に関する記載がない場合は、その法律に則って相続人や相続割合が決定されます。

そのため、あらかじめ自分が希望するように相続させたい場合(特別にお世話になった方に多くの財産を受け継いでほしいときなど)は、あらかじめその旨を記載した遺言を残しておくことで、死後の希望を叶えることができます。
遺言の書き方について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

また、自分自身であっても「どのような財産をどれくらい持っているか」というのは把握しきれていないことが多く、ご家族の財産も把握しきれていないことが多いです。
そのため、あらかじめ財産目録を作成することによって、どのような財産がどれくらいあるのかということを明確にしておくことは効果的です。

また、生前戒名というものがあります。
生前戒名とは、生きてるうちにいただく戒名のことで、自分の納得がいく戒名を得られるだけでなく、死後に戒名をいただく場合より費用が安いケースが多いようです。

自分の今後の生活を豊かにする

生前整理をして身の回りを整理すると、いらないものをまとめて整理することもできますし、これから先の人生で、どのように人と関わり合っていくかを考えるきっかけにもなります。
自分がお世話になった人への感謝の気持ちを再確認することができますし、「いつ自分の身に何かが起こっても大丈夫」という状態でいることによって、常に悔いのない人生を歩むことができるようになったという方もいらっしゃいます。

自分自身の死後のための活動である生前整理ですが、自分自身の今の生活を豊かにする効果もあるということを覚えておきましょう。

遺品整理はどのように進めるか?

身近な方が万が一亡くなられたとき、どのような場合でも少なからずの遺品整理をする必要があります。
先程、遺品整理は原状復帰の意味合いが強いと申し上げましたが、故人に関わる物を整理することによって気持ちの整理をするという意味合いもあります。

では、遺品整理はどのようにして行われるのでしょうか。

遺品整理の時期

一般的に遺品整理は、四十九日を過ぎた後にするのが良いと言われていますが、決まった時期があるというわけでもありません。
仮に、故人のお住まいが公営住宅だった場合、原則的に亡くなられてから49日以内に部屋を明け渡さなくてはいけません。

また、故人のお住まいが賃貸住宅だった場合、物件の明け渡しまで家賃が発生し続けてしまいます。
そのような場合は、四十九日以前であっても速やかに遺品整理をしてしまうのが良いでしょう。

遺品整理の仕方

遺品整理は、基本的には部屋の片付けのイメージで進めていきます。
大きなダンボールをいくつか用意しておき、いらないものや貴重品、確認が必要な物などを分けていくのが効率的です。

亡くなられた方のお住まいが賃貸住宅の場合、物件の備品を間違えて捨ててしまったりすると、後々大家さんなどとトラブルになりかねません。
特にエアコンなどの電化製品や棚などの家具は、家具付き物件の場合、物件の備品であることが多いため、いらないものを捨てる前にあらかじめ物件の備品を確認しておきましょう。

遺品整理を業者に頼むとどうなるか

遺品整理は非常に時間と体力が必要な作業です。
特に、大きな家具や電化製品を動かすことも多く、男性が2人以上いるのであれば、全ての荷物を運び出すこともできるかもしれませんが、女性が1人だけで全てを運び出すのは、ほぼ不可能といっていいでしょう。

専門業者へ遺品整理を依頼することで、そういった体力面の負担を減らすことができ、時間も大幅に節約することができます。
また、写真や手紙、人形など、故人の思い出のある品物などは、そのまま捨てるのではなく、供養(お焚き上げ)して処分してくれる業者も多いです。

業者によっては、特殊清掃にも対応することができる場合もあります。
特殊清掃とは、死後に長時間経過してしまった場合、床や壁にこびりつく体液や害虫などの汚れを除去したり、消臭するような清掃作業のことです。

このような清掃は、経験が豊富な専門家が、専用の機器を利用しないと難しい作業なので、特殊清掃が必要な現場の場合は、無理せず業者の力を借りましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、生前整理と遺品整理の違いや、それぞれの方法などをお話しました。

・生前整理は、自分自身の死後に備えて、ご遺族の負担を減らすためや自分の希望を叶えるための活動。
・遺品整理は、身近な人が亡くなられた際に、故人の物を整理すること。
・生前整理は、自分の今後の生活をより豊かなものにする効果もある。
・遺品整理は専門の業者に依頼すると、特殊清掃など、1人では難しい作業も代行してくれる。

今回の記事では、以上のようなことをお伝えしてまいりました。

身近な方や自分自身の死後について考えておくことは、決して不謹慎なことではありません。
残されたご遺族に対する思いやりでもありますし、自分自身の今後の生活をより豊かにするものでもあります。

いつ万が一のことがあっても、後悔のないようにしておきたいものですね。

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