高齢のご親族がいらっしゃる方にとって、介護はいずれ向き合う事になるものです。
そして、介護が必要になる時は意外と突然に訪れます。

そんな時、介護についての理解がまったくない状態だと、ご家族が最適な介護サービスを受けられないかもしれません。
そうなってしまうと、ご家族がつらいだけでなく、あなたが介護のために仕事を休まなくてはいけなくなることもあるでしょう。

要介護認定というものをご存知でしょうか?
介護サービスを受けるには、施設ごとに定められた要介護認定の条件を満たす必要があります。
つまり、要介護認定がないと適切な介護サービスを受けることができないのです。

「要介護認定にはどんな種類、条件があるの?」
「要介護認定が欲しい時は、どうやって申請したらいいの?」

このような疑問がまず浮かんでくるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、要介護認定とは何か、どのようにして申請すればいいか、詳しく解説していきます。

いざご家族の介護が必要になった時に役立つ情報をお伝えしますので、ご覧いただけると幸いです。

そもそも要介護認定って何?

介護保険制度は、市町村が実施する保険制度で、40歳以上の人に加入が義務付けられています。
被保険者は、高齢の方などに対し介護が必要になった時に、介護サービスを受ける事ができる制度です。
この介護サービスを受けるために必要なのが、要介護認定です。

例えば、介護がないと歩行が困難な高齢者が2人いるとして、この2人の要介護認定が同じように判定されなかった場合、どのようになるでしょうか?

どちらも歩行が困難であるという症状に変わりがないにも関わらず、受けることができる介護サービスの上限が異なり、保険料から捻出される介護費用も不公平になってしまいます。
そのため、公平に、一律の基準で判定される必要があります。

それでは、要介護認定はどのようにして判定されるのでしょうか。

要介護認定の判定方法

要介護認定の判定は2段階に分かれています。

第1次判定はコンピューターを用いた判定です。
コンピューターを用いた判定を行うことにより、客観的かつ公平な判定ができるようになっていますが、これだけで判定されるわけではなく、専門家などで構成される介護認定審査会で第2次判定を行います。
ここで要介護認定が決定されるのです。

ここで判定された要介護認定の有効期間は6ヶ月ですが、市町村は必要に応じて3ヶ月〜12ヶ月まで期限を変更することが可能です。
また、2018年の法改正により、いくつかの条件を満たしていれば有効期限が3年になる場合もあります。

ここでの判定が不服の場合は、介護保険審査会に不服を申し立てるか、区分変更申請をすることによって要介護認定を再判定することができます。
しかし、必ずしも再判定により、望み通りの要介護認定になるとは限りません。

要介護認定は7段階

要介護認定は7段階あり、それぞれどの程度の介護が必要か?といった目安と、介護費用の限度額が定められています。
※介護費の限度額は、記載のものから地域によって前後があります。

要支援1

介護費の限度額は50,030円
・基本的な生活動作は1人で行う事ができる
・生活動作の一部にのみ介助が必要

要支援2

介護費の限度額は104,730円
・要支援1より少し運動機能が低下
・生活動作の一部にのみ介助が必要

要介護1

介護費の限度額は166,920円
・要支援2よりも運動機能が低下
・認知機能も低下
・基本的な生活動作はできる
・部分的な介助が必要

要介護2

介護費の上限額は196,160円
・要介護1よりも運動機能が低下
・食事や排泄に介助が必要

要介護3

介護費の上限額は269,310円
・食事や排泄が自分でできない
・ほぼ全ての動作に介助が必要

要介護4

介護費の上限額は308,060円
・要介護3よりも運動機能が低下
・日常生活全般に介助が必要

要介護5

介護費の上限額は360,650円
・1人で日常生活を送ることができない
・着替えや寝返りができない
・意思疎通が困難

判定された要介護認定によって、介護費の上限だけでなく、利用できる介護施設の種類も変わります。
例えば、要支援1以上の被保険者は、デイケア等の通所介護サービスを利用することができますが、特別養護老人ホームは要介護3以上の認定が必要になります。

老人ホームの種類や、老人ホームとデイケアとの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

要介護認定の申請方法

要介護認定は、お住まいの市町村にある申請窓口で申請することができます。
申請窓口がある施設や窓口の名前は、市町村ごとに異なるようですので、市町村のWebサイト等を御覧ください。

要介護認定の申請に必要なものは以下の通りです。
・要介護認定申請書
・介護保険被保険者証
・マイナンバー
・身分証明書(運転免許証など顔写真付きのもの)

要介護認定申請書は、市町村の申請窓口で入手することができます。
また、介護保険被保険者証は65歳以上の方に交付される保険者証です。
本人被保険者が40歳から64歳の場合は、 健康保険被保険者証を持っていきましょう。

マイナンバーは、マイナンバーカードや通知カードなど、本人申請者本人の番号が確認できる証明書を準備してください。
身分証明書は、運転免許証など顔写真付きのものを準備しましょう。

申請からの流れは以下の通りです。

1.窓口での申請
先市町村の申請窓口にて書類を提出します。
提出すると、介護保険資格者証が渡されます。

2.訪問調査
要介護認定を受けるには、訪問調査を受ける必要があります。
訪問調査では、ケアマネージャー等が家に来て、軽いヒヤリングを行います。

3.一次判定
コンピューターによる判定を行います。

4.主治医意見書作成依頼
担当の主治医がいる場合は、市町村から主治医に対し主治医意見書作成依頼がされます。
主治医がいない場合は、市町村に指定された病院等で受診が必要になります。

5.二次判定
一次判定の結果と主治医の意見書などを元に、要介護認定が判定されます。

6.通知
判定された要介護認定が郵送などで通知されます。
申請から通知までにかかる期間は30日以内とされています。

要介護認定を受けられなかった場合は?

前述のように不服の申立をすることによって、要介護認定を再判定することもできますが、基本的に要介護認定を受けられなかった場合、介護保険が適用される介護サービスを受けることはできません。

しかし、自治体によっては介護予防・日常生活支援総合事業というものがあり、対象者として認められた場合は介護予防のサービスを受けることができます。

介護が必要と感じられるにも関わらず、要介護認定が認められなかった場合は、市町村に介護予防サービスの有無を確認してみましょう。

まとめ

・要介護認定とは、介護を必要とする人が、どの程度の介護が必要であるかを表すもの
・介護サービスを受けるに当たって必要不可欠
・有効期限が決まっており、有効期限を過ぎてしまうと、介護サービスを受けることができない

要介護認定について、正しい知識を持っておくと、高齢のご親族が万が一、介護が必要になった場合に、適切な介護サービスを受けることができます。
要介護認定を取得した場合は、有効期限をしっかり確認して、期限が切れる前に更新の申請をするよう気をつけましょう。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事