現在、全国では600万人以上の要介護認定者がいます。
そして、約100万人が介護施設でのサービスを受給しています。

介護サービスを提供する施設は多くの種類があります。
しかし、それぞれのサービスが、いったいどのようなサービスを提供しているのか、どのような人が利用できるのかを正確に把握している人は少ないのではないでしょうか。

そこで、この記事では老人ホームとデイケアの違いについて解説していきます。
それぞれのサービスの違いを理解しておくと、将来的に貴方の家族のどなたかに介護が必要になった場合、正しい判断ができるようになります。

また、貴方自身もゆくゆくは介護される日が来るかもしれません。
そういった時、貴方自身がどのような形での介護を希望するのかということを考える上でも、必要な知識をお伝えしていきます。
最後までご覧いただけると幸いです。

老人ホームとデイケアの違い

老人ホームとは、文字通り住まいのことを指します。一方、デイケアはリハビリテーションとも呼ばれ、介護サービスのことを指します。

それぞれ住まいとサービスという違いはありますが、どちらも介護保険によるサービスを受けるという点では共通しています。

有料老人ホームは大きく分けて3種類

一般的には、老人ホームとは有料老人ホームのことを指します。
有料老人ホームは大きく分けて3種類あり、それぞれ運営の形式やサービス事業者などが異なります。

さらに、同じ種類の有料老人ホームであっても、施設ごとに入居にかかる条件や支払い方法が異なるため、有料老人ホームへの入居を検討する際には施設ごとに確認が必要になります。

介護付有料老人ホーム

介護付有料老人ホームは、住まいとして住むだけではなく、24時間常駐している介護スタッフによる食事や清掃、入浴、排泄といった介護サービスを受けることができます。

介護サービスを提供する事業者は、老人ホームを運営する事業者と同じ場合もありますし、運営事業者が外部のサービス事業者を利用して介護サービスを提供する場合もあります。

住宅型有料老人ホーム

現在施設数が最も多いのが住宅型有料老人ホームです。介護付有料老人ホームと比較すると、老人ホームと介護サービスが切り離されており、入居者は訪問介護サービスなどを別途契約して介護サービスを受ける必要があります。

要介護度に応じて柔軟に介護サービスを選択することができるので、介護度が低い場合、介護付有料老人ホームと比べて費用を抑えることができます。
しかし、要介護度が高くなるほど、費用が割高になってしまうことが多いです。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、他の有料老人ホームと比べ、スポーツジムやスパといった健康増進施設が充実しており、あまり施設数が多くない珍しいタイプの有料老人ホームです。

入居が認められているのは自立している人や要介護認定が低い人のみであることが多く、重度の要介護認定がされた場合などは、退去を求められるのが一般的です。

その他の老人向け住居

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、特養と略して呼ばれることが多いです。月々の利用料が介護保険料によってまかなわれるため、入居希望者が多く、施設数が足りておりません。要介護度が重い高齢者のみが入居を認められています。

介護医療院

介護付きの病院に入院するイメージになります。そのため、原則的には長期間の滞在は認められておらず、介護サービスよりも医療行為が中心になります。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、サ高住と省略して呼ばれることもあります。

主に自立した高齢者が入居することができる賃貸住宅のことを指しますが、他の有料老人ホームと同じように食事や入浴、排泄の介助サービスを受けることができます。
他の有料老人ホームとの境目が曖昧なことが多く、基本的には有料老人ホームと同等に扱われています。

老人ホームの入居条件や費用

冒頭でも述べましたが、有料老人ホームは施設ごとに入居条件や費用が異なります。
要介護認定の段階が入居条件とされる場合が多く、例えば軽い要介護認定が条件の有料老人ホームへ入居している最中に、重い要介護認定がされてしまった場合、退去を命じられる場合もあります。

要介護認定は費用にも大きく影響します。
有料老人ホームの費用の内訳は、主に家賃や食費、管理費、消耗品費ですが、そこに加えて介護サービス料の1割を自己負担しなければいけません。
要介護認定が1の場合、自己負担額は1か月当たり1万5千円程度になりますが、要介護認定が5になると1か月当たり2万5千円程度を自己負担額として支払わなければいけません。

全て込みで計算すると、有料老人ホームの入居費用は1か月あたり20万円〜25万円になることが多く、お住まいの地域や要介護認定、サービス事業者によって大きく異なります。

デイケアとは通所リハビリテーションのこと

よくデイケアと呼ばれるサービスは、通所リハビリテーションのことを指します。

冒頭でお話ししましたが、老人ホームとの違いは明確で、老人ホームは住まいであることに対し、デイケアは要介護の高齢者等が通いで受ける介護サービスのことを指します。
こちらはデイサービスと似た名前ですが、デイケアは国家資格を持つリハビリ専門の職員によるリハビリを受けることができ、医師や看護師のサポートも受けることができる介護サービスです。

デイケアのサービス内容

デイケアの利用者は、1日あたり6時間〜8時間程度、施設でサービスを受けます。
リハビリが充実したそのサービス内容は、歩行訓練をはじめ、体操、レクリエーション、看護師による健康状態の観察といった医療・リハビリのサービスがあります。
その他にも、一般的な通所介護と同様に、食事や排泄、入浴の介助といった介護サービスも受けることが可能です。

デイケアでは医療やリハビリなどの専門的なサービスを提供するため、多くの医療関係者が関わっています。
まず、医師や看護師といった医療専門職が常勤しているのが特徴的です。
医療に関わるサービスを担当していて、利用者の健康状態の維持・増進に努めています。

次に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった、リハビリに関する専門職員がいることが、特徴として挙げられます。
利用者それぞれにあわせた最適なリハビリができるよう、サポートをしています。

また、デイサービス等と同様に、介護職員がいます。
介護職員は介護サービス全般を担当しており、食事、入浴、排泄だけでなく、レクリエーション等も提供しております。

デイケアの利用条件や費用

デイケアを利用するには、要支援認定や要介護認定を受けている必要があります。
支援認定や介護認定を受けるには、自治体にて要介護認定の申請をする必要があるので、詳しい申請方法や必要書類は各市区町村に問い合わせましょう。

また、デイケアの利用料金のうち、自己負担額は以下のようになっております。(2020年2月時点)

要介護度自己負担額(1回当たり)
要介護1667円
要介護2797円
要介護3924円
要介護41,076円
要介護51,225円

(参考:厚生労働省『介護サービス情報公開システム』

上記の費用は、事業規模が通常、利用時間が6時間以上7時間未満の場合の費用です。

デイケアの利用料金は、事業規模や利用時間によって異なります。
また、食事や消耗品費は別途負担する必要があるのでご注意下さい。

まとめ

今回は、老人ホームとデイケアの違いや、それぞれのサービス内容、利用条件や費用について解説しました。

・老人ホームは有料老人ホームのことで、家賃を払って住むところ
・デイケアは通所リハビリテーションのことで、特にリハビリに関するサービスが充実している
・どちらも要介護認定度など利用条件があるので、施設ごとの利用条件を確認する必要がある

私たちは誰もが歳を取ります。
親御さんの介護が必要になることや、自分自身の介護を誰かにしてもらうことは、決して他人ごとではありません。
そのため、介護サービスに関する知識をしっかりと身につけておき、いざという時に備えておきたいところですね。

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