春にピークを迎える、つらい花粉症の時期。できることなら、自宅で対策する方法を知りたいという人は多いのではないでしょうか。

花粉症はどうしようもないと諦めてはいけません。実は原因や症状を知れば、少しの工夫で自宅でも簡単に花粉症対策を行うことができます。

花粉症は、様々な植物の花粉によって引き起こされる病気です。原因がはっきりしているため、対策することもできるのです!

そこでこの記事では、花粉症の原因と意外と知られていない症状、花粉症の対策や病院で行われている治療、さらに症状に対するやわらげ方についてご紹介します。

この記事を読めば、花粉症に悩まされることは少なくなるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

花粉症の原因と症状とは?

原因

花粉症の原因は、アレルギーを起こす植物から飛散する花粉です。特に日本では、「スギ花粉」が花粉症の70%程度を占めているといわれています。

花粉症の約70%はスギ花粉症だと推察されます。これは日本の国土に占めるスギ林の面積が大きく、全国の森林の18%、国土の12%を占めているためでもあります。

厚生労働省「花粉症の原因」より

厚生労働省が発表する文章を見ても、このように紹介されています。そのため、多くの人はスギによる花粉症に悩まされているのです。

しかしスギも地域によっては生息数が少ないことも。特に多く生息しているのは、関東や東海です。そのため、地域によっても症状の差が現れます。

また、スギ以外にも花粉症を引き起こす原因となる植物は以下の通りです。

  • ヒノキ
  • ハンノキ
  • ブタクサ
  • ヨモギ
  • イネ
  • カナムグラ

周囲に花粉症の人が多くいるように、日本ではおよそ4人に1人が花粉症です。その症状の程度には差があるため、ひどい場合は病院に受診しましょう。

症状

花粉症の症状は次のようなものがあります。

  • 鼻水、鼻づまり
  • くしゃみ
  • 目のかゆみ
  • 目の充血、涙
  • 身体のだるさ
  • 熱っぽさ
  • イライラ
  • 顔やのど、首のかゆみ
  • 集中力の低下

アレルギー性の鼻炎である花粉症。花粉症というと鼻に現れる症状を想像しますが、全身症状が出ることも

鼻の三大症状と言われるのが、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。こうした症状は、風邪と間違われやすいのですが、風邪であれば1週間程度で治るのに対し、花粉症は花粉が飛んでいる間は続くこと、さらさらとした水っぽい鼻水が流れることといった違いがあります。
一方、目の三大症状と言われるのが、目のかゆみ、目の充血、涙です。
このほか、体がだるい、熱っぽい、イライラする、喉や顔、首がかゆい、集中力が低下するといった全身症状を伴うこともあります。

全日本病院協会「花粉症について」より

このように、花粉症シーズンのだるさやイライラは、実は花粉症の可能性もあります。代表的な症状ばかり見ていると、風邪と間違うことがあるため注意しましょう。

花粉が飛散する時期

花粉が飛散する時期は、原因となる植物によって異なりますが、

  • スギ(2~4月)
  • ヒノキ(3~4月)

と、一般的な原因植物は2月から4月がピークです。特に年越しの暖かくなり始める時期は、開花が一気に進み花粉も多く飛散します。

そのため暖かくなる春先、特に花粉症はピークとなるのです。春に花粉症が集中するのは、そのような理由があります。

さらに今後地球温暖化が進んでいくと、花粉の飛散数も増加すると予測されています。そのため、今花粉症ではない人も、今後症状が現れる可能性も。

世界的な温暖化の影響で、花粉飛散数も増加が予想されます。気象庁によるシミュレーションでは、関東のスギ林密度も増加する傾向にあります。

厚生労働省「花粉症の原因」より

このように、花粉症で悩んでいる人以外にも花粉症対策は必要となってくるでしょう。以下でご紹介する花粉症対策は、しっかり押さえておいてください。

2020年の飛散ピーク予想は?

ここで気になるのは、今年の花粉飛散のピークだと思います。毎年1月中旬には、日本気象協会から花粉の飛散予測が発表されます。そこでは、ピークや飛散量を紹介しています。

それによると、2020年の東京における花粉飛散のピークは、「2月下旬から3月下旬」です。飛散量は例年より少ない見込みとなっています。

◆東京の花粉飛散のピークは2月下旬から3月下旬
◆飛散量は、広い範囲で例年より少なく、九州では非常に少ない見込み
◆花粉シーズンは2月上旬に、九州や四国、東海、関東の一部からスタート

日本気象協会「2020年 春の花粉飛散予測(第3報)」

例年より飛散量は少ない予報ですが、症状がひどくなる前に早めの対策が必要です。次からは、自宅でできる対策についてまとめます。

自宅でできる花粉症の対策方法

自宅でできる花粉症対策を、項目ごとにご紹介します。

  • 外出時
    花粉にできるだけさらされないよう、マスクや眼鏡、帽子を身につけましょう。目や鼻に花粉を入れたくないため、家から帰ったらすぐにマスクを捨て、衣服は着替えることがおすすめです。

    また、髪の毛にも花粉が付くため、家に入る前に払い落とすようにしてください。家に帰ったら手洗いうがいだけでなく、洗顔も行うとより効果的です。
  • 洗濯物
    洗濯物を干すときも、外に干すと花粉が付着してしまいます。そのため花粉の時期は、室内干しすることがおすすめです。

    外に寝具を干した場合も、掃除機などでしっかり花粉を取り除きましょう。
  • 体調や食生活
    体調を崩すと、花粉症の症状が強くなることも。そのため、体調管理も重要です。体調管理の一環として、食事もバランスよく摂るようにしてください。
  • 室内
    室内を清潔に保つために、室内の換気を頻繁にする人も多いかと思います。しかし花粉のシーズンでは、花粉が室内に入ってしまうため注意が必要です。

    花粉のシーズンだけは窓を大きく開けず、10㎝程度開けて換気するようにしてください。また、カーテンなどでも花粉の侵入を防げるため、活用しましょう。

普段の生活で対策できることは、これだけあります。花粉が肌に触れなければ、花粉症は起こりません。

外の空気には花粉が含まれている、ということを意識し対策するだけで花粉症に十分効果的です。ぜひ実践してみてください。

花粉症に行われる治療とは?

花粉症の治療には、症状に対する「対症療法」と花粉症自体を治す「根治療法」があります。

意外と放置している人も多い「花粉症」。しかし対策を講じても症状がひどい場合は、病院に行くことがおすすめです。

具体的な治療法は、以下の通りです。

対症療法

  • 薬物療法
    薬を使い、症状を抑える治療を行います。特に代表的な薬は「抗ヒスタミン薬」や「ステロイド薬」です。いわゆるアレルギーを抑えてくれるため、花粉症に効果的です。
  • レーザー手術
    薬で十分効果が得られなかった場合、レーザー手術を行います。鼻の粘膜をレーザーで焼き、アレルギー反応を抑える治療です。

鼻粘膜の表面に麻酔をかけ、レーザーで粘膜を焼き、アレルギー反応を抑えるという治療法です。手術は、片鼻10分程度、外来で行い、1回の治療で終了します。費用は、両鼻で29,100円で、保険が適用されています。

全日本病院協会「花粉症について」より

根治療法

根治療法には「アレルゲン免疫療法」があります。アレルギー物質である花粉を少しずつ取り入れ、徐々に量を増やすことで免疫を獲得する治療法です。

体質自体を変化させるため、根治につながります。長い年月かかる治療ですが、唯一根治できる治療ともいわれている方法です。

根治療法として期待されているのが、「アレルゲン免疫療法」です。花粉症の原因となっている物質(=アレルゲン)を少ない量から取り入れ、徐々に増やして、免疫を獲得しようという治療法。花粉に反応する体質自体を変えていこうという考えです。
治療には2~3年かかりますが、花粉症が治り得る唯一の治療と言われています。

全日本病院協会「花粉症について」より

現在では、「舌下免疫療法」といわれる、注射の必要ない治療がメインです。痛みもなく頻繁な通院も必要ないため、お悩みの方はチェックしてみてください。

花粉症を緩和するためにできること

花粉症の症状がつらく症状を緩和したいときにおすすめなのが「保湿」です。乾燥は粘膜を刺激し、炎症を起こしやすくします。

そのため、濡れタオルや濡れマスクを活用し、保湿を心がけると症状の緩和につながります。もちろん部屋自体を保湿することも効果的です。

目や顔が腫れかゆい時には、顔全体を冷やすことも効果があります。かゆみは冷やすことで軽減されるため、氷枕や冷やしたタオルを活用しましょう。

それでも症状がひどい場合は、市販薬でも対処できます。炎症を抑える花粉症薬も多く、全体の症状を抑えることができるでしょう。

しかし、日常生活に支障が出るほどひどい場合は、時間を見つけて病院に行くことが重要です。無理に耐えると、全身症状も現れるため注意してください。

花粉症対策を知り、つらい時期を乗り越えよう!

  • 花粉症の原因:主にスギ花粉により、花や目の粘膜にアレルギー反応を起こして発症する。
  • 花粉症対策:花粉を外から家に持ち込まないことを意識し、マスクや帽子、眼鏡を着用する。また、洗濯物も室内干しが有効。
  • 症状の緩和方法:保湿や冷やすことで、症状の悪化を防ぐ。ひどい場合は市販薬を利用したり、病院に受診したりすることが重要。

この3点に注意することで、花粉症の悪化を少しでも防ぐことができます。花粉症は、日本人の4人に1人がなる病気です。だからといって無理に耐えるのではなく、必要な対策や治療を行い、花粉症に悩まない生活を手に入れましょう。

看護師 油谷 美久

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